...離れ離れに立っていた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...そしてその往来によってかれらがいなかったら離れ離れになったであろうような地方の村々町々をむすびつける...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...頭の中で離れ離れになってなんの連絡もなかったいろいろの場所がちょうど数珠(じゅず)の玉を糸に連ねるように...
寺田寅彦 「写生紀行」
...こんな離れ離れの水臭(みずくさ)い道行というものがあるべきものではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...だが、その後は、鈴慕の音色が時あって、不意に起り来(きた)ることはあっても、それは一座会同の席の場合に、聞き合わせることは滅多になかったから、箇々に、離れ離れにこそ、あの音色を問題にしたり、多少の悩みを覚えたりしたことはあっても、「女殺し」といった、印象的批評が、共通して誰もの頭に残っていたわけではなく――なかには仏頂寺弥助の如く、ほとんど、身も世もあられぬほどに、あの音色を嫌いぬいたものもあるが、そのほかは概して、その遣(や)る瀬(せ)なき淋しさから、淋しさの次にあこがれの旅枕の夢をおい、やがて行き行きて、とどまるところを知らぬ、雲と水の行方(ゆくえ)と、夢のあこがれとが、もつれて、無限縹渺(むげんひょうびょう)の路に寄する恋――といったようなところに誘われます...
中里介山 「大菩薩峠」
...この縄の切れて二人離れ離れにおらんよりはとは...
夏目漱石 「薤露行」
...それぎり離れ離れになった...
夏目漱石 「それから」
...けれども離れ離れに見ると凡庸(ぼんよう)な道具が揃(そろ)って...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...だから勢い本と自分とは離れ離れになるだけであった...
夏目漱石 「明暗」
...皆(みん)な離れ離れになって...
夏目漱石 「門」
...みなの心が離れ離れになっては...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...離れ離れに引き離してしまつた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...離れ離れの平常でないあけくれを経験している...
宮本百合子 「結婚論の性格」
...男女ともに氣持は離れ離れになりながら...
三好十郎 「肌の匂い」
...子供の身体(からだ)自身は着物と離れ離れにして背中から後ろのほうへ寄っているようなことは小さい子の常であるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その後は強(し)いて兄と離れ離れに田畑へ往反(おうへん)しようとはしなかった...
森鴎外 「安井夫人」
...国にそのような離れ離れのものが...
柳田国男 「こども風土記」
...この事件の内容というのは偶然に離れ離れに起った...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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