...とぐろを捲(ま)いた二頭のニシキヘビが離れ離れの隅(すみ)を陣取ってぬくぬくと睡(ねむ)っていた...
海野十三 「爬虫館事件」
...この島の人家は凡て離れ離れに建っているのだが...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...右と左の窓際へ離れ離れに席を取った...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...親しい友だちの間柄がこういうふうに離れ離れになろうとは知らなかった...
田山花袋 「田舎教師」
...小さい無人島に離れ離れに破船したかのように見えた...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...學校で教つたり書物を讀んだりして得た知識も矢張り離れ離れになり勝ちなものである...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...この後どんなことがありましても離れ離れになりませぬように」ルルもミミも女王様が懐かしくなりました...
夢野久作 「ルルとミミ」
...離れ離れに腰かけてる乗客達は...
豊島与志雄 「丘の上」
...政治上のことで離れ離れになった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...駅より駅への長い間には一行の駕籠が離れ離れになり...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...離れ離れになっているからである...
永井隆 「この子を残して」
...離れ離れの水臭い道行も...
中里介山 「大菩薩峠」
...みんな離れ離れにならなくっちゃいけねえ」お絹はそれを聞いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...離れ離れに叙述する事のむずかしい――否...
夏目漱石 「永日小品」
...だから勢い本と自分とは離れ離れになるだけであった...
夏目漱石 「明暗」
...離れ離れの言語の数から云えばあなたよりも我輩の方が余計知っておりますよといってやりたいくらいだ...
夏目漱石 「倫敦消息」
...各(おの/\)の道を求めて果しのない迷路へと離れ離れに進んで行くのである...
葉山嘉樹 「工場の窓より」
...離れ離れに山積して在った...
夢野久作 「戦場」
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