...とぐろを捲(ま)いた二頭のニシキヘビが離れ離れの隅(すみ)を陣取ってぬくぬくと睡(ねむ)っていた...
海野十三 「爬虫館事件」
...そしてその往来によってかれらがいなかったら離れ離れになったであろうような地方の村々町々をむすびつける...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...何分十二畳の広間に四人が相当離れ離れに席を占めていることではあり...
谷崎潤一郎 「細雪」
...親しい友だちの間柄がこういうふうに離れ離れになろうとは知らなかった...
田山花袋 「田舎教師」
...そして遠く離れ離れに飛んで行つた...
田山録弥 「初冬の記事」
...學校で教つたり書物を讀んだりして得た知識も矢張り離れ離れになり勝ちなものである...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...シェリングに於てカントの如く離れ離れに考えられることは出来ない...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...また彼ら相互も離れ離れになっている...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...三株ずつ離れ離れに立っている...
永井荷風 「放水路」
...離れ離れに叙述する事のむずかしい――否...
夏目漱石 「永日小品」
...それぎり離れ離れになった...
夏目漱石 「それから」
...百六十七間(ま)もなく三人は離れ離れになった...
夏目漱石 「明暗」
...離れ離れの言語の数から云えばあなたよりも我輩の方が余計知っておりますよといってやりたいくらいだ...
夏目漱石 「倫敦消息」
...離れ離れの平常でないあけくれを経験している...
宮本百合子 「結婚論の性格」
...双方とも離れ離れのことを考えていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...兄弟離れ離れに相手にならずに...
森鴎外 「阿部一族」
...それがしまいには離れ離れになっている...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...離れ離れにあるいては同行にならぬ...
吉川英治 「新書太閤記」
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