...全體を統一する大なる力の支配の下に立たずして、きれ/″\に、離れ離れに、唯動くが爲に動く生活の惶しさを思へ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...離れ離れに立っていた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...炭の 燃えさし 離れ離れ 床に その影 落してき...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...いつも離れ離れになっていて...
大杉栄 「獄中消息」
...得意になってこういう少年を連れて歩いていると人が思やせんかと電車が有楽町へ着くまでなるべく少年と離れ離れになっていた...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...心が離れ離れになった今では...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...頭の中で離れ離れになってなんの連絡もなかったいろいろの場所がちょうど数珠(じゅず)の玉を糸に連ねるように...
寺田寅彦 「写生紀行」
...後者は与えられた離れ離れの材料からそれによって合成されうべき可能の圏内に独創機能を働かせて建築を構成し綾錦(あやにしき)を織り成すものだとも言われないことはないのである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...シェリングに於てカントの如く離れ離れに考えられることは出来ない...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...この後どんなことがありましても離れ離れになりませぬように」ルルもミミも女王様が懐かしくなりました...
夢野久作 「ルルとミミ」
...地平線の境には眞白な雲の列と緑色の白楊樹(はくやうじゆ)が二三本離れ離れに突立(つゝた)つて居るばかり...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...三株ずつ離れ離れに立っている...
永井荷風 「放水路」
...離れ離れになっているからである...
永井隆 「この子を残して」
...この子たちは今まで離れ離れにおかれ...
永井隆 「この子を残して」
...八畳の座敷は眇(びょう)たる二人を離れ離れに容(い)れて広過ぎる...
夏目漱石 「虞美人草」
...双方とも離れ離れのことを考えていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...たちまち四五間七八間と離れ離れになッて採り始めた...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...もう離れ離れのものになろうとしていただけである...
柳田国男 「年中行事覚書」
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