...餘程離れた處ですもの...
石川啄木 「鳥影」
...しばらくトランクから離れた話をしようと思う...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...忽ち私は舟の舳から一間程離れた岸辺の芝生に高さ一丈もあろうと云う馬身人面のケンタウルが...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...令嬢の美にうっとりとしていたかれの手が真鍮の棒から離れたと同時に...
田山花袋 「少女病」
...都会離れたこの浦里などでは...
寺田寅彦 「沓掛より」
...笹村はしばらく勝手の方とかけ離れた日を送っていた...
徳田秋声 「黴」
...庵室をほんのちょっとのあいだ離れたとき...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...それから十余町離れたこの地点では百尺以上も掘らなければ水が出ない...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...しばらくでも塵界(じんかい)を離れた心持ちになれる詩である...
夏目漱石 「草枕」
...この男の所作(しょさ)は評価を離れたものになります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...少し離れた所から...
野村胡堂 「焔の中に歌う」
...もうその時彼は爐辺から七八尺離れた方へはねのけられて居て...
平出修 「夜烏」
...一度本船を離れたが最後...
牧逸馬 「運命のSOS」
...質樸(しつぼく)な職人気質(かたぎ)から平八郎が企(くはだて)の私欲を離れた処に感心したので...
森鴎外 「大塩平八郎」
...離れたことがないのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...どうしてずっと離れた寝台に寝ている伍長勤務上等兵の風呂敷で包まれていたかという理由も...
夢野久作 「ざんげの塔」
...四この人里離れた山の中の...
蘭郁二郎 「植物人間」
...彼女は床を離れたが...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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