...雷電峠から五里も離れた瀬にいたものが...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...いささか離れた話を話し合うてる...
伊藤左千夫 「奈々子」
...其(それ)は男がベッドから遠く離れたところで重傷しているので解る...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...彼等が一般聚落の地から稍離れた處に産屋を建てて産婦を別火せしめた事は古事記以來の文獻に著しい古俗である...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...まちから半里も離れた松林の中に在つた...
太宰治 「思ひ出」
...二メートルくらい離れたところに腰をおろしました...
太宰治 「トカトントン」
...離れたいのに即く...
種田山頭火 「其中日記」
...吾人が主観を離れた幾何学的の空間という標準を無意識あるいは有意識的に持っているためである...
寺田寅彦 「物理学と感覚」
...国語に対する態度に於いてかけ離れたものではないのである...
時枝誠記 「国語学と国語教育」
...塔から離れたケメトスを見つめました...
豊島与志雄 「彗星の話」
...家には老婢(ろうひ)が一人遠く離れた勝手に寝ているばかりなので人気(ひとけ)のない家の内は古寺の如く障子襖(ふすま)や壁畳から湧(わ)く湿気が一際(ひときわ)鋭く鼻を撲(う)つ...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...T先生はいつも少し離れた処から監督してゐた...
原民喜 「廃墟から」
...手廻りのものを持って船を離れた...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...そこはルール関門(原注五)付近の人里を離れたところからあまり遠くない地点であった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...ちょっと離れたところにあるぼろ小屋...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...およそ酒席とはかけ離れた空気がひややかに流れた...
本庄陸男 「石狩川」
...しかし春の花の時は全く俗塵を離れた境地で中々佳(よ)い眺めであるといわれる...
牧野富太郎 「植物記」
...もっと離れた裏山の峰道かと思われる遠くであった...
吉川英治 「源頼朝」
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