...「他人(ひと)の事なぞ考えていられやしない」しばらくすると葉子は捨てばちにこんな事を思った...
有島武郎 「或る女」
...「お前は結局はここにすわるようになるんだよ」と事務長は言葉の裏に未来を予知しきっているのが葉子の心を一種捨てばちなものにした...
有島武郎 「或る女」
...捨てばちな不敵さと力とがみなぎって見えた...
有島武郎 「或る女」
...ただこれからのがれるただ一つの道は捨てばちになって...
有島武郎 「或る女」
...男のためになら何事でもという捨てばちな満足を買い得ないではなかったが...
有島武郎 「或る女」
...思い存分の苦痛を味わってみたいような捨てばちな気分になっていた...
有島武郎 「或る女」
...どことなく捨てばちな...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...たちまちさいぜんからの捨てばちな表情に返って...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...なにか捨てばちなものが感じられた...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...急に捨てばちになり...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...しかしそのかわりに極度の混雑から来た捨てばちの落ち着きといったようなものがないでもない...
寺田寅彦 「路傍の草」
...捨てばちな道をとった方がいいとさとった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...捨てばちな気持ちであつた...
林芙美子 「浮雲」
...私はもう捨てばちであった...
林芙美子 「新版 放浪記」
...私はもう捨てばちである...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...或いはときどきペシミストになってこういう捨てばちもいう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ない袖はふれないよ」「よく捨てばちをほざいたな...
吉川英治 「江戸三国志」
...あながち弱者のさけぶ捨てばちな狂言ではなく...
吉川英治 「宮本武蔵」
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