...陋巷を歩くのは怖い...
...この町には陋巷が多い...
...彼は陋巷に住んでいる...
...陋巷に面した家は安い...
...この商店街の裏には陋巷がある...
...陋巷(ろうこう)に史書をあさり...
太宰治 「虚構の春」
...陋巷の中にその一生を終らうとは――?四Nは丘の上へと行つた...
田山録弥 「路傍の小草」
...次第に今日の如き特徴なき陋巷に化せしむる階梯をつくつた...
永井荷風 「里の今昔」
...親類縁者の人に顔を見られぬ陋巷に引移るにしかず...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...ここに於てか陋巷に売色の女あり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...堤の南は尾久(おぐ)から田端(たばた)につづく陋巷(ろうこう)であるが...
永井荷風 「放水路」
...陋巷(ろうこう)の間を迂曲(うきょく)する小道を辿(たど)り辿って...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...陋巷(ろうこう)にすみついたような魚である...
中谷宇吉郎 「貝鍋の歌」
...かような陋巷(ろうこう)におったって引張りと近づきになった事もなし夜鷹(よたか)と話をした事もない...
夏目漱石 「倫敦消息」
...大井町の陋巷に寓した*...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...私はこの称念寺から程遠からぬ陋巷に住む寄席芸人のわかい女を埒もなく恋しつゞけて...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...その上はじめ西ヶ原の雪中庵ちかくの西洋洗濯店の二階借りをしてゐたのがやがて近傍の陋巷に佗びしい長屋の一軒をみつけて移り住んだとき...
正岡容 「滝野川貧寒」
...のち陋巷(ろうこう)に窮死した朝太郎で...
正岡容 「我が圓朝研究」
...「陋巷に窮死するは文士の本分なり」といつたやうなことを...
正宗白鳥 「心の故郷」
...陋巷(ろうこう)に埋もれていた場末役者の...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...大風のはためきを以て空中を飛躍する……)彼等はあらゆる陋巷から出て来る...
百田宗治 「騒擾の上に」
...ために陋巷に窮死したと伝えられる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...第二は親友がかつて関係し今は陋巷(ろうこう)に身を隠している夕顔との恋であるが...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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