...それから小さいオブラートのような円形(えんけい)を切り抜いて積み重ねる...
海野十三 「柿色の紙風船」
...もし長をすてて敵の長所と争えば短に短を重ねるわけで...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...手数を重ねることがさらに余計(よけい)になるだけ...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...頭と胴と腰の三つの部分を積木細工みたいに積み重ねるあのコシキは...
高見順 「いやな感じ」
...これに高く稲束を丸くつみ重ねる方式もあり...
高村光太郎 「山の秋」
...「二がさした」私は右の手を相手の手の上に重ねる...
外村繁 「澪標」
...人間業に非ざる修行を重ねること二十年...
直木三十五 「南国太平記」
...問いの上にまた問いを重ねる...
中井正一 「絵画の不安」
...それをなんとかして助けようと考えに考えを重ねる苦悩...
永井隆 「この子を残して」
...ただ寝返(ねがえ)りの数を重ねるだけであった...
夏目漱石 「明暗」
...このうえ失策を重ねるようなことがあれば...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...修正を重ねるということは...
藤島武二 「画室の言葉」
...繊細な段階があると同時に、忖度も成し難き大技巧の斧の音が時を経、作を重ねる如に、玄妙なる隈どりを持つて花やかなる芸の空にいんいんと鳴りわたる様を、僕は聴き洩らすことは適はなかつたのだ...
牧野信一 「「尾花」を読みて」
...波瀾に波瀾を重ねるフィレンツェ市の推移とともに見事な浮彫のように書かれている...
宮本百合子 「現代の心をこめて」
...この紙に半ば重ねるようにして左手に並べておいて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...* 版を重ねる毎に引用句のふえたことを意味する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...塗りを重ねること数十回といい...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...三日四日と日を重ねるうちに...
横光利一 「馬車」
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