...道ばたの牛の糞(まり)を礫(つぶて)代りに投げつけただけで...
芥川龍之介 「邪宗門」
...筋向うの道ばたに姿のいいしだれ柳が立ち並んでゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...道ばたや縁(えん)の下(した)にころがっていると...
寺田寅彦 「蛆の効用」
...道路工夫が道ばたにこしらえる建物に似寄ったものであった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...少年のマタンが、ある日、道ばたで、一つのクルミをひろったのは、ちょうど、リンゴの実の熟(う)れるころでした...
新美南吉 「名なし指物語」
...百姓の通る道ばたに出しておいて銭(ぜに)に代えた...
長谷川時雨 「木魚の顔」
...糸滿の町の入口に白銀堂といふ祠が道ばたの洞穴の中にある...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...道ばたへ棺をおろして休んだようなことはありませんでしたか」「茂森町といえばつい目と鼻のさき...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...道ばたですれちがったのや...
久生十蘭 「だいこん」
...それを道ばたの草の上へいかにも投げやりに...
堀辰雄 「美しい村」
...道ばたの芝生の上に...
堀辰雄 「CARTE POSTALE」
...もとの道ばたへ出てきました...
槇本楠郎 「月夜のかくれんぼ」
...道ばたの草の上が...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...内儀がいぶかしんで、たずねると、ニッコリと、さり気なく、雪之丞は笑って、「ほ、ほ、ほ、さぞびっくりなされましたろうが、実は、今夜、米屋のぶちこわしとやらがあると承り、物ずきに、現場を見とうなり、わざと、こうしたなりをして、駆けつけましたが、いやもう恐ろしい大騒ぎ、胆も身に添わぬ気がしましたので、すぐに、戻ろうとしますと、道ばたに、捨子――寒さに、泣くこえが、あわれでなりませぬで、拾い上げてまいりました...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...清造はどこか道ばたの木の根でも...
宮島資夫 「清造と沼」
...道ばたの堂にやすんだりして...
吉川英治 「新書太閤記」
...この辺の道ばたで見かけた蜜柑は...
吉川英治 「随筆 新平家」
...どうかしたのか」「道ばたで...
吉川英治 「宮本武蔵」
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