...帰りはお吉の辞するも諾(き)かず...
石川啄木 「天鵞絨」
...田毎大尉と旧友戸川中尉との前を辞するときに...
海野十三 「空中漂流一週間」
...黒川邸を辞することになった...
江戸川乱歩 「悪霊」
...只管歳費を辞するの外他意なき次第に御座候」このことについて被害地の人々が...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...クレムリンのスターリンの執務室を辞する時...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「いえ、いえ、ラゴーフにはもう!」
...修業のためには甘(あま)んじて苛辣(からつ)な鞭撻(べんたつ)を受けよう怒罵(どば)も打擲(ちょうちゃく)も辞する所にあらずという覚悟(かくご)の上で来たのであったがそれでも長く堪(た)え忍(しの)んだ者は少く大抵は辛抱(しんぼう)出来ずにしまった素人(しろうと)などはひと月と続かなかった...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...亦敢て黒田内閣の不幸を助くるの意思はなかりき故に黒田首相職を辞するや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...木端微塵(こっぱみじん)も辞することなき...
中里介山 「大菩薩峠」
...辞する前、自分の紙入の中に有るものを出して、三千代に渡した...
夏目漱石 「それから」
...われわれは衛門(えいもん)を辞するほかはない」などときびしく詰め寄ってくる...
久生十蘭 「無月物語」
...苺園を辞する前に...
堀口九萬一 「フランソア・コッペ訪問記」
...纏頭(てんとう)を辞する意味で使いのおもだった人は帰ってしまった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...若し水路を行くことを辞するときは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...保は職を辞する前に...
森鴎外 「渋江抽斎」
...年末を待って主筆を辞することを以てした...
森鴎外 「渋江抽斎」
...此(この)上は如何様(いかやう)の御(お)相手をも辞するもので無い」と言ひ切つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...彼の老妻は台所のほうで忙(せわ)しげに返辞する...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...されどこの主義の下に奮闘するは辞するところでない...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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