...まだ若い身空を、この灰色の庵室に老い朽ちるに委せるなどとは、なんとしても忍びないことのように思われた...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...若い身空(みそら)で...
海野十三 「三角形の恐怖」
...そう云う時代おくれの躾(しつけ)が若い身空の女に取ってどれほどの役に立つであろう...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...若い身空で、こう遅くまで一人で出て歩くと言うのは?」「もう帰って来ますよ」「こんなことは幾度もあるんですか」「いいえ、滅多(めった)にありはしませんよ...
田山花袋 「蒲団」
...若い身空(みそら)で...
壺井栄 「二十四の瞳」
...若い身空でも御在ませんから...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...貴様も若い身空(みそら)じゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...ところで文部省で最初先づ云はれたことは、「若い身空で、ナンだ、けしからん」といふのでありました...
中原中也 「我邦感傷主義寸感」
...二十二三の若い身空であったせいもあるが...
平林初之輔 「誰が何故彼を殺したか」
...若い身空でこんな病院へ這入つて...
北條民雄 「盂蘭盆」
...私もまだ若い身空でしたが...
堀辰雄 「姨捨」
...若い身空(みそら)を捨てさせ家政をさせて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...若い身空の大部分を...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...未だ十三や十四の身空でオートバイ...
牧野信一 「秋・二日の話」
...殊に最後へ持つて來て「『父の業を繼いで保險業者になるか友人の盡力によつて文學者になるかそれは歸京の上でなければ分らず未だ未だ若い身空ですからね...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...若い身空(みそら)で仏門に入ったあじきなさを歎(たん)じていると...
柳田国男 「木綿以前の事」
...若い身空で苦労をした...
横光利一 「花園の思想」
...思わず私も手を出しかけたがつかまっている手を離せば忽ち私自身空樽同様とならねばならない...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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