...これ程不思議な悲しさが又と外(ほか)にありませうか...
芥川龍之介 「悪魔」
...又とないよい手本ぢや...
芥川龍之介 「地獄変」
...心を痛くさせるものが又とあるであろうか...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...又と戯談(ぜうだん)を言はなくなつた...
薄田泣菫 「茶話」
...その又となりが廊下を一つ隔てゝ上司君の部屋...
近松秋江 「初雪」
...検閲を円満にするには出版関係者乃至著作家自身と連絡し協力する以上に理想的な方法は又とあるまいではないか(第七項)...
戸坂潤 「社会時評」
...支那にとっても又とある筈はなかった...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...文献学にとってこれ以上の名誉は又とあるまい...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...又ともすれば退屈で物悲しい浮世の旅にうようよと群がっている...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...こんな又とない機会を逃してなるものか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...そんなにも価値の重い深遠な荘重な戒めが何処に又とあろうか...
松永延造 「職工と微笑」
...若々しさあでやかさ――まるでほんものの呉羽之介どのそっくりじゃ」「わしには一生に又と...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...人物精霊 三人シリンクス ダイアナ神ニ侍リ美くしい又とない様な精女(ニムフ)ペーン マアキュリの長子林の司こんもりしげった森の中遠くに小川がリボンの様に見える所...
宮本百合子 「葦笛(一幕)」
...一體おれの妻のやうな女が又と一人(ひとり)あるだらうか...
森鴎外 「半日」
...こんな可笑しい事が又とあろうか...
夢野久作 「白髪小僧」
...残酷な悪戯(いたずら)は又と在るまいと思われるじゃないですか先生……」「……ウ……フン……」「その根本問題にちっとも触れないで調査した書類を...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...……アハ……アハ……こんな馬鹿馬鹿しい……間の抜けた……トンチンカンな争いが又とこの世にあり得ようか...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...又と生れ難い身と時だ...
吉川英治 「折々の記」
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