...成るべく厭に見える様に顔を顰蹙(しか)めたり後脳を抑へて見たりし乍ら...
石川啄木 「病院の窓」
...階段を降りる時は再(また)顏を顰蹙(しか)めて...
石川啄木 「病院の窓」
...今の道徳からいったら人情本の常套(じょうとう)の団円たる妻妾の三曲合奏というような歓楽は顰蹙(ひんしゅく)すべき沙汰(さた)の限りだが...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...其処此処(そこここ)で見掛けた夫人の顰蹙すべき娼婦的媚態(びたい)が妨げをして...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...蹙縮はの針縫いの所のしまり縮まるを言う...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...或いは何の人気取りめがと顰蹙します...
太宰治 「お伽草紙」
...ばかばかしいと顰蹙(ひんしゅく)せられて...
太宰治 「花吹雪」
...山が迫り谷が蹙つてその本質を発揮すると思ふ...
種田山頭火 「旅日記」
...かつ顰蹙すべきことにさへ見えるだらう...
ボードレール 富永太郎訳 「人工天国」
...「不規則な」優秀さにたいする顰蹙(ひんしゅく)的な軽蔑...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それが一定(てい)の間隔(かんかく)を措(お)いては一同(どう)が袋(ふくろ)の口(くち)の紐(ひも)を引(ひ)いた樣(やう)に輪(わ)が蹙(しぼ)まつて...
長塚節 「土」
...勘次(かんじ)は冷(つめ)たい手(て)を火(ひ)にも翳(かざ)さないで殊更(ことさら)に遠(とほ)く卯平(うへい)の側(そば)を離(はな)れて蹙(しか)めた酷(ひど)い顏(かほ)に恐怖(きようふ)の相(さう)を表(あら)はして唯(たゞ)凝然(ぢつ)と默(だま)つて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...おいよさんが嫣然とする時には屹度口が小さく蹙まつて鼻の処に微かな皺が寄るのであつた...
長塚節 「隣室の客」
...我水陸兵力漸蹙...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...)あなたは顔を蹙(しか)めて...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...無論兄の重蔵が強く顰蹙(ひんしゅく)するところであったから...
吉川英治 「剣難女難」
...諸将が顰蹙(ひんしゅく)していたのを思い出して...
吉川英治 「三国志」
...十二使徒(しと)の人々も顰蹙(ひんしゅく)して...
吉川英治 「神州天馬侠」
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