...院長(いんちょう)はモイセイカの瘠(や)せた赤(あか)い跣足(はだし)の踝(くるぶし)を見(み)て思(おも)うた...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...フランチェスコ派の苦行僧のように跣足(はだし)に皮草鞋(サンダル)をはいて三十六時間もぶっ続けにペダルを踏んだものです...
谷譲次 「踊る地平線」
...朝飯を御馳走になつて、跣足で戻つた...
種田山頭火 「旅日記」
...一浴して一杯なし! 今日は途中で下駄が割れたのでひさしぶりに跣足で歩いた...
種田山頭火 「松山日記」
...子を負った跣足(はだし)の女の子が...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...とうとう頬(ほお)かぶりをして跣足(はだし)で――夜じゃったが――伏見(ふしみ)から大阪まで川堤(かわどて)を走ったこともあったンじゃ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...宗助は縁から跣足(はだし)で飛んで下りて...
夏目漱石 「門」
...跣足(はだし)のまま飛んで出ました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...足袋跣足(たびはだし)のままで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それはお勢のらしい女の跣足(はだし)と...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...足袋跣足でかけ出した...
葉山嘉樹 「坑夫の子」
...私についてとぼとぼ歩いて行く甥は跣(はだし)であった...
原民喜 「廃墟から」
...表を通る襤褸(ぼろ)を下げた奴が矢張己れが親類まきで毎朝きまつて貰ひに來る跣跋(びつこ)片眼(めつかち)の彼の婆あ何かゞ己れの爲の何に當るか知れはしない...
樋口一葉 「わかれ道」
...跣足(はだし)で池の汀まで駆けて行ってみると...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...跣足(はだし)で市街をひきまわされ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...彼が単衣跣足(たんいせんそく)の姿で...
穂積陳重 「法窓夜話」
...典六の手振り放して跣足の儘表へ――典六も後から...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...黙って跣足で来て...
横光利一 「夜の靴」
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