...跣足になった脚の向脛(むこうずね)に注射針を一どきに十筒も刺し通されたほどの痛みを覚えたからだ...
有島武郎 「フランセスの顔」
...矢張跣足(はだし)になり裾を遠慮深く捲つて...
石川啄木 「鳥影」
...白い跣足(はだし)が宿の池にありましょう...
泉鏡花 「遺稿」
...すたすたと片跣足(かたはだし)のままで駈け上る...
鈴木三重吉 「千鳥」
...――尤もソクラテスは跣足(はだし)で雅典(アゼンス)の市(まち)を説教し歩いたやうだが...
薄田泣菫 「茶話」
...余と碧梧桐君とは言合わしたように跣足にならなかった...
高浜虚子 「子規居士と余」
...本堂の後ろの黒本尊もやはり跣足で這入ったものである...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...私が徒跣になつて小さい子供のやうに走り廻るので病室の人達は笑つてゐた...
中原中也 「その頃の生活」
...何を履いていたか」「跣足(はだし)でしたよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何を履(は)いて居たか」「跣足(はだし)でしたよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...開け放したままの裏口から跣足(はだし)で飛び出した孫三郎は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...良い新造が足袋跣足(はだし)で驅けて來たんですから」「へエ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次が來たと聽いて跣足(はだし)で飛び出しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...俗皆徒跣、以蹲踞爲恭敬...
范曄 「後漢書倭傳」
...其處へは水の中を跣足(はだし)で渉(わた)つて行くより外はなかつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...」などと口々に呼はりながら三人の男が跣足のまゝ一散に駆け寄つて来た...
牧野信一 「馬車の歌」
...大抵素跣足(すはだし)で尻をからげていた...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...後醍醐は跣足(はだし)になられた...
吉川英治 「私本太平記」
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