...自分の陰膳の据えられた仏壇を拝んでから爐ばたの足高膳の前に坐つた佐太郎は...
伊藤永之介 「押しかけ女房」
...足高蜘蛛(あしだかぐも)の冷(ひ)えし死骸(むくろ)...
薄田淳介 「白羊宮」
...天鵞絨を張った足高の腰掛が散在し...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...足高の酒杯になみなみとつがれてる白と赤との葡萄酒が...
豊島与志雄 「道化役」
...高蒔絵の足高の膳のまえ...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...足高路(あしだかみち)の方へお雪を伴った...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...爪はずれよく足高膳(あしたかぜん)に錫のちろりをのせて持ちだし...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...足高のケースにおさまった壺の底づきぐあいを...
久生十蘭 「あなたも私も」
...建物は黒木建てで、やや足高...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...其余は御足高に被仰付候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...福島県岩城(いわき)郡草野村絹谷)駿河(するが)の足高山(あしたかやま)は...
柳田國男 「日本の伝説」
...それで足高は低くなったのだといっております...
柳田國男 「日本の伝説」
...富士とこの足高山との間を通っておりました...
柳田國男 「日本の伝説」
...中足高(ちゅうあしだか)をお穿(は)きになりました...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...足高盥(あしだかだらい)を荷(かつ)ぎ荷ぎ故郷へ帰って来たが...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
...やはり押入の向側から鉋飴売りの足高盥(あしだかだらい)を取出しかけたが又...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
...朱い横笛箱根山脈の駒や足高(あしたか)や乙女には...
吉川英治 「篝火の女」
...――と思えばまた、たちまちクルリと踵(きびす)をめぐらして、辺りに恐れ怯(ひる)んでいる烏天狗の群れを見すえ、それへ向って、左右の足高々と、舞拍子の一歩一歩を、踏み出して見せながら――木々は知る露は知る如法(によはふ)暗夜にも一眼(がん)ありと、薙刀舞もあざやかに、しかし、何十ぺんでも、同じ歌をくりかえすのだった...
吉川英治 「私本太平記」
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