...だが、足元には、細紐(ほそひも)一本すら、落ちてはいなかった...
海野十三 「火星兵団」
...ふと足元に落ている白いものに気づいて...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...あの男は家庭生活に向く男ではなかった」こういって彼は口を閉じてそのまま彼の足元にうなだれている女の頭の真上にあたる壁をジット見つめた...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...そしてふと足元にちらりと目を向けたそのとき...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...バスの駐つてゐた足元には何か落ちこぼれた物でもあると見えて近所の鶏が二三羽出て来て頻に土の上を啄(ついば)んでゐる...
永井荷風 「来訪者」
...お足元に御用心なさいまし」「いや...
中里介山 「大菩薩峠」
...足元には、ここかしこに枝を辞したる古い奴(やつ)ががさついている...
夏目漱石 「野分」
...氣分にも足元にも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自己を潔く他者の足元に投げ出し他者の言葉を受容れる空らの器となすことによつて...
波多野精一 「時と永遠」
...怖がった羊たちはハイタの足元に集まっていました...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「羊飼いハイタ」
...五郎を足元に引きずりたおしたとき...
火野葦平 「花と龍」
...仏教の足元にも寄り附けないと云っていた...
森鴎外 「蛇」
...彼はそこに自分を足元にさえ寄せつけぬほどの人々が何千というほどもいるのを見て...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...秋の稻こきの時に足元に散る殘穀から製するといふツンジョオダンゴも(遠野方言誌)...
柳田國男 「食料名彙」
...私はモウ何の他愛もなく絨氈(じゅうたん)の上に……両親の足元に泣き崩(くず)れてしまいました...
夢野久作 「少女地獄」
...彼の足元に膝をつきますと...
吉川英治 「江戸三国志」
...その足元に咄嗟(とっさ)な不自然があったからたまりません...
吉川英治 「江戸三国志」
...さっきから足元に倒れているルミを見下した...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
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