...遉(さすが)の佐々砲弾も諦めて退散するより外なかった...
海野十三 「地球盗難」
...底に頼る所ありげな諦めの態度で...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...一度で郊外散歩を思い諦めて...
豊島与志雄 「人の国」
...うちでいはれてきた爲めにそれは諦めて...
長塚節 「月見の夕」
...私は野原を走つて行つた……私は希望を唇に噛みつぶして私はギロギロする目で諦めてゐた……噫(ああ)...
中原中也 「山羊の歌」
...船に乗ったものと諦めて...
中谷宇吉郎 「白い月の世界」
...殆んど未発の事実の如く確(たしか)だと諦めてゐたから...
夏目漱石 「それから」
...」「諦めろ...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...――」「――」「諦めた方が宜いぜ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...五十二三の世をも人をも諦めたやうな獨り者で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ある者は諦めているだろう...
浜尾四郎 「黄昏の告白」
...棺桶のほうは諦めるよりしょうがない」「すると...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...恋人と逃げるから何卒わたしのことは諦めて悪く思わないで呉れ――ノルマの置手紙である...
牧逸馬 「生きている戦死者」
...自ら儚(はかな)い望みにすぎないものと諦めかけていたふうであった...
吉川英治 「上杉謙信」
...と、侍側の二人はただ、嘆きから諦めへ、身も心も凍(こご)えさせていたところであった...
吉川英治 「私本太平記」
...母に頼んで諦めて貰(も)らはうと思ひつき升た...
若松賤子 「黄金機会」
...と私も諦めて其儘急いだ...
若山牧水 「熊野奈智山」
...私も、大抵で諦めて、為事の机を片附けた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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