...公益に害があると認めたときには...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...五百人の成年と少年とともに政府の船に乗って寒気と嵐と喰人種とのあいだを幾千マイルも航海する方がやさしいという事実を間接に認めたことにすぎなかった――“Erret, et extremos alter scrutetur Iberos.Plus habet hic vitae, plus habet ille vitae.”「かれらをしてさまよい...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...赤味(あかみ)を帯びた大きな月の昇りかけて居(ゐ)るのを認めた...
永井荷風 「すみだ川」
...あとは我々が引受ける」「それではひとつそういうことにお願い申します」弥兵衛と呼ばれた男の駈け出すのを認めた非人が...
中里介山 「大菩薩峠」
...佐野川方面から下りて来る笠を認めた前棒が...
中里介山 「大菩薩峠」
...指の短い一つの手を鋭く認めたのである...
火野葦平 「花と龍」
...そして『レトワール紙』はたったいま認めたばかりのことを今度は否定するだけのために大いに骨折ったんだ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...ずつと小さな字でTEL.と描かれてあるのまで認めた...
堀辰雄 「旅の繪」
...これが最後の賭けです」ジョージ卿はそうしなさいと認めた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...例の気がかりな外貌にもかかわらず、常に昂然とした嬉しそうな気持でいて、男爵令嬢のそばにいると、いつも必ず、僕が最初認めた、あの不気味な落ち着きを見せていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...彼エピクロスに彼が全然思ったこともないようなことを言わせている事実を正直に認めた上...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これこそ貴族の地位を正当に認めたものというべきである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...苦痛を忍んでそれを認めたところで...
山本周五郎 「新潮記」
...――隼人の姿を認めたのだろう...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...自身の認めた弁明の表(ひょう)と共に...
吉川英治 「平の将門」
...七人の顔がすこし明るくなったらしく認めた...
吉川英治 「松のや露八」
...数米突(メートル)の彼方(かなた)に敵の黒影らしいものを認めた...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
...教皇がそれを認めたことによって政治的境界線として現実化したのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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