...言わばあれは、猿が鏡を見て、歯をむき出しているようなものでしょう...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...また事の根われにありと言わば剣(つるぎ)を懼(おそ)れよ...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...言わば地肌に沿ってしっとりとフォルムをきめてゆくのである...
高村光太郎 「本邦肖像彫刻技法の推移」
...断っておくが、この場合、その質問者は何も特に当方における同伴――男女いずれを問わず――の有無に関して興味を感じてるわけではなく、第一、ひとりか二人か見れあ直ぐ判るんだし、これは、言わばただ、おや! こいつあ何国(どこ)の人間だろう? お国者(くにもの)かな? 一つ探りを入れてやれ、と言ったくらいの外交的言辞に過ぎないのだ...
谷譲次 「踊る地平線」
...その後裔(こうえい)であるところの活動映画も言わばやはり一種の「時の器械」である...
寺田寅彦 「映画時代」
...それで科学者は眼前に現われる現象に対して言わば赤子のごとき無私無我の心をもっていなければならない...
寺田寅彦 「「手首」の問題」
...言わばその出生証書を塗抹(とまつ)したる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その時住民は言わば暴動の気に貫かれて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その服装は言わば衰弱しきっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...言わば私の恥だからな」伯爵の容易ならぬ顔色を見ると...
野村胡堂 「死の予告」
...言わば「逆説されたる貴族主義」で...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...言わば、まるで事物が存在していたように、眼前に実際どおりの姿で事物を想うことができるのである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...言わば歯根(しこん)だけを折り取るはずだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...言わばちぢこまったようになって...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...その由を説かるべきにその説なきをかく言わば童蒙をしてかえって迷いを生ぜしむべきにやと(『古今要覧稿』五三一巻末)...
南方熊楠 「十二支考」
...言わば自業自得だ...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...言わば沖縄島内における宝貝の頸飾りの禁止によって...
柳田国男 「海上の道」
...言わば浜下りのための浜下りを行う地方のあることである...
柳田国男 「年中行事覚書」
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