...それで、言わば、太陽は『すべての物の始源』であって、これは野蛮人の考えるように地上の物だけについてもそう言われ、また全太陽系についても言われ得ることである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...言わば被害者の総代みたいなものだから...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...丸木は悪いやつかもしれませんが、ぼくは、丸木に情心をおこすことをおしえたので、ぼくは、言わば、丸木の先生です...
海野十三 「火星兵団」
...そのたびに今もいる鴨羽(かもは)の雌(めす)は人間で言わば仲を取りなし顔とでもいったような様子でそば近く寄って行って...
寺田寅彦 「あひると猿」
...言わば相撲(すもう)を見ていると知らず知らず握りこぶしを堅くするのとよく似た現象であろうと想像される...
寺田寅彦 「自由画稿」
...言わば高圧釜(こうあつがま)の安全弁のように適当な瞬間に涙腺(るいせん)の分泌物を噴出して何かの危険を防止するのではないか...
寺田寅彦 「自由画稿」
...実験対象の言わば外から加えられ得るに反して...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...言わばもう半ば墓穴の中につき込まれ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...言わば全体が笛吹川の谷であることは竜之助もよく知っていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...神尾のこのていたらくは言わば自業自得に過ぎないのに...
中里介山 「大菩薩峠」
...言わば私の商売みたいなものだから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...言わば野暮なお方で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...言わば天下分け目の関ヶ原役であって...
穂積陳重 「法窓夜話」
...言わばこんな技巧は...
牧逸馬 「舞馬」
...〈もし影馬実に持つべき者なしと言わば...
南方熊楠 「十二支考」
...言わば名家の次男であつて...
三好十郎 「肌の匂い」
...言わば二つの根原から...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...言わば柔らかい硬さが...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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