...夜色がやっと明け放れまして早晨(そうしん)の爽気(そうき)が漂うております...
上村松園 「あゝ二十年」
...暗黒なエーテルの漂う夜空からは...
海野十三 「深夜の市長」
...不可思議な藻の様に漂う髪の毛...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...寒汐(さむしお)に漂うたら...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...賛美の光輝が空中に漂う...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...私は濃霧の海上に漂う船のように何一つ前途の方針...
永井荷風 「監獄署の裏」
...真紅(しんく)の血痕が淋漓(りんり)として漂うのを示しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...淋しいようなものが漂うて来るのに...
中里介山 「大菩薩峠」
...戻りもならずに漂うている...
中里介山 「大菩薩峠」
...頭の奥に漂う画(え)のようにながめた...
夏目漱石 「手紙」
...パン屋の地下室から漂うて来るおいしそうな匂(におい)を嗅いだので...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...漂うこと)しているのが理想なんだそうだが...
久生十蘭 「だいこん」
...後で海面に漂う人を拾い上げる余地を見て...
牧逸馬 「運命のSOS」
...そこに何ともいわれぬ温かい空気が漂うているように思われた...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...二人の泊っている木賃宿のアンペラ敷の上までも漂うていた...
夢野久作 「名娼満月」
...漂う人の旅の愁いの増すばかりが若者の時代となって来たのである...
横光利一 「旅愁」
...緑の光となつて四方へ漂うて行く...
吉江喬松 「霧の旅」
...何となく賑やかな心持の漂うものは...
吉江喬松 「山岳美觀」
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