...空の中に浮き漂うようになると...
有島武郎 「或る女」
...私は数百匹の百足が水面を漂うのを見た...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...政務の上を蔽い漂うのは...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...殊に青い空の盤上に白い雲が、いいようもないさまざまの形をあらわして、流れ漂うさまは、払拭された青一色の空よりも私の眼にはたのしかった...
鷹野つぎ 「窓」
...退潮の赤濁のやや減った水際に二三の死体らしい物が漂うていた...
田中貢太郎 「死体の匂い」
...そして夜のプラットフォームに漂う光線の屈折――それらの総合による場面的効果は...
谷譲次 「踊る地平線」
...或る云い難い陰鬱(いんうつ)さの漂うているのが看取される...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...狭い部屋の中には幼い体臭が漂うている...
永井隆 「この子を残して」
...玄関の大障子に何か暗い色が漂うているように見えたから...
中里介山 「大菩薩峠」
...それと上になり下になって漂うていたもう一つの同形のものを取り上げて読むと...
中里介山 「大菩薩峠」
...この家の中に漂う...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...風に漂う落葉のようなもろい男女のつながりだけで...
林芙美子 「晩菊」
...時にはイオリンの音までが漂うて来る...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...戦争が始まり、食いものは、どんどん無くなり、エーワンも何も、定食は五円以下のマル公となり、巷には、鯨のステーキ、海豚(いるか)のフライのにおいが、漂うに至った...
古川緑波 「食べたり君よ」
...格子をしっかと掴み、ボートを力一杯引き出し、直後に飛び乗り、水面に漂うと、無力でひとりぼっち、真っ黒な流れのまっただ中にいた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...もろもろの人間の意見が狂瀾(きょうらん)のように湧き立つ大海原の上をながれ漂うのを見るのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その口許(くちもと)に漂う微笑は私を限りなく惹きつけました...
柳宗悦 「民藝四十年」
...高原などに漂うてゐる寂しさもまた忘れ難い...
若山牧水 「樹木とその葉」
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