...異香(いかう)も漂うてはゐた容子(ようす)ぢや...
芥川龍之介 「往生絵巻」
...遠くの海上に漂う大入道(おおにゅうどう)の様でもあり...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...人肉の大海に漂うただひとりの男性であった...
江戸川乱歩 「影男」
...漂う気嚢の片隅にすがりつくことが出来た...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...あるかなきかの明るみが右手の方から格子を通して左手の壁の上に漂うていた...
相馬泰三 「六月」
...何処(どこ)からか木犀(もくせい)の匂(におい)が漂うて来たりして...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ところ/″\に紗のやうな薄い白雲が漂うてゐるばかり...
近松秋江 「箱根の山々」
...このような夜に沖で死んだ人々の魂が風に乗り波に漂うて来て悲鳴を上げるかと...
寺田寅彦 「嵐」
...遠いような又近いような雨の音がしとしとと静けさの輪を画いて漂うていた...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...存在肉薄の欣恃が漂うというべきであろう...
中井正一 「スポーツの美的要素」
...頭の奥に漂う画(え)のようにながめた...
夏目漱石 「手紙」
...ある角を曲って二三歩行ったかと思うと僕の視線は何気なく四五米先の二階の窓の方に漂う...
原民喜 「悪夢」
...空中に甘い臭いがかすかに漂うのに気づいた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...漂うように見えた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...夕明りがまだ漂うている中空に...
室生犀星 「香爐を盗む」
...微(かす)かながら父母の何ものかが漂うているのだった...
室生犀星 「童子」
...藪には低い靄(もや)が漂うてゐる...
森鴎外 「金貨」
...しつとりとした大氣のなかに身に浸む樣な鮮さが漂うて自づから眼も心も冴えて來る...
若山牧水 「熊野奈智山」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??
