...闇(やみ)の中を見通すことだの...
芥川龍之介 「白」
...路地一帶の光景は案外遠くの方まで見通すことができる...
心猿 「荷風翁の發句」
...相手の懐(ふところ)加減を見通す位は何でもなくなるが...
薄田泣菫 「茶話」
...それは矢張り彼の犀利な目が見通す現実であつた...
徳田秋聲 「和解」
...オーステルリッツ橋をすっかり見通すことができた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...所々に天空と星座とを有する全歴史を見通すに等しい...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...換言すればその要素の中に複合構成の全貌を見通すところのものが含まれている...
中井正一 「レンズとフィルム」
...玉蜀黍(とうもろこし)の茎は倒れて見通す稲田の眺望は軟かに黄ばんで来た...
永井荷風 「草紅葉」
...路地一帯の光景は案外遠くの方まで見通すことができる...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...事情に明るい者にすらすっかり見通すことはできない...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...見通すことができないほどになっているんだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...あそこからなら台所の中の手細工(オペラチオン)をひと眼で見通すことが出来るだろう」四つの影は縦列をつくって...
久生十蘭 「魔都」
...明瞭に他人の心情を見通すことができて...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...大局を見通すように――材料をさらにひろい眼で眺めるようになり...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...闇太郎は、彼独特の、闇を見通す程の、鋭敏な心の目で、一切を見抜いてしまうと、門倉平馬の後について、三斎屋敷へなぞ、はいり込んでしまった自分が、身に汚れでもついたように、悔いられて来るのだった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...物の奥を見通すやうな目附きを...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...刹那(せつな)に永遠を見通す目...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...武大の家には町中の目が見通す節穴でもあるような騒ぎだし...
吉川英治 「新・水滸伝」
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