...何か目出度い薄っぺらな彫(ほり)のあるのを控えながら...
泉鏡花 「婦系図」
...薄っぺらな奴等が...
泉鏡花 「婦系図」
...何という薄っぺらな心境であろう...
種田山頭火 「最近の感想」
...それとも薄っぺらな詩人先生でも通りかかったら...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...「地理初歩」という薄っぺらな本を夜学で教わった...
寺田寅彦 「読書の今昔」
...きわめて薄っぺらな地であった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...所が僕のは何もかも薄っぺらなのだ...
豊島与志雄 「野ざらし」
...金公が薄っぺらな口先でしきりにキザを言っては入道に愚弄されるのが...
中里介山 「大菩薩峠」
...自身の薄っぺらな腸(はらわた)を見せつけているようでイヤだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...その薄っぺらな板のようなものが短冊(たんざく)というものであることを認めることによって...
中里介山 「大菩薩峠」
...誠に薄っぺらな感じのものになるらしいことは...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...ベーコンには気の毒なくらい薄っぺらな粗末な仮綴(かりとじ)である...
夏目漱石 「三四郎」
...あたし見たいに薄っぺらなものは...
夏目漱石 「明暗」
...中味の薄っぺらな事実に過ぎなかったという意味があとで解った時には...
夏目漱石 「明暗」
...机の前には薄っぺらなメリンスの座布団(ざぶとん)があって...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...薄っぺらな毛布とヴォーケ夫人の古着に綿を詰め込んだ足掛けだけを引っ掛けていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...薄っぺらな木綿布団を敷いたカンヴァスベッドに腰を掛け...
久生十蘭 「蝶の絵」
...それから枕(まくら)もとに投げ出されている私の所有物でないハイネの薄っぺらな詩集...
堀辰雄 「旅の絵」
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