...駿河以東十余ヶ国の山野は、野州の双虎と称せられたる小山足利の両雄、白河の御館と尊まれたる越後の城氏、慓悍、梟勁を以て知られたる甲斐源氏の一党、はた、下総に竜蟠せる千葉氏の如き、幾多の豪族を其中に擁したりと雖も、覇を天下に称ふるものは、僅に、所謂、周東、周西、伊南、伊北、庁南、庁北の健児を糾合して八州に雄視する、上総の覇王上総介氏と、十七万騎の貫主、北奥の蒼竜、雄名海内を風摩せる藤原秀衡との両氏あるのみ...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...爪を張つた蒼竜(さうりゆう)が身をうねらせてゐる支那の国旗の下には...
芥川龍之介 「舞踏会」
...正(まさ)しく蒼竜斎膝丸(そうりゅうさいひざまる)の「乃木将軍墓参(のぎしょうぐんぼさん)の旅」である...
海野十三 「人造人間事件」
...蒼竜(そうりゅう)池の臥竜橋(がりょうきょう)の石の上を...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その四壁には四神(天の四方の神、蒼竜、白虎、朱雀、玄武)が描かれてあるが、その壁が天井に移る所の持送り石に、東西相対して横長く、山が描かれているのだ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...孟春の月天子蒼竜(青い馬)に乗るなどとあり...
南方熊楠 「十二支考」
...とりわけ隠居所の前には亡きあるじ三郎左衛門(さぶろざえもん)が「蒼竜(そうりゅう)」と名づけた古木があって...
山本周五郎 「日本婦道記」
...蒼竜がみごとに咲きはじめたから観に来るようにと呼ばれて...
山本周五郎 「日本婦道記」
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