...鶴見あたりを走つてゐる時分にやうやく落ちつきますと同時に...
伊藤野枝 「書簡 大杉栄宛」
...今の私にはその落ちつきも自信もない...
上田広 「指導物語」
...一所懸命落ちつきはらって...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...一家眷族(けんぞく)の中に落ちつきたかったからだ...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...あくまで落ちつきはらっています...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...シートに腰を下すと、私はわざとゆっくりと、落ちつき払って、シガレットに火を点じ、「どうなすったんです?」はじめて口を切った...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...落ちつきには何等の陰翳をも認め得なかった...
辰野隆 「感傷主義」
...落ちつき払った答をする...
夏目漱石 「虞美人草」
...当人から聞き得る事実その物が不思議である以上は余の疑惑は落ちつきようがない...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...露営をしてゐるやうな落ちつきのなさである...
林芙美子 「浮雲」
...ほんのしばらくの落ちつき場所がほしい...
林芙美子 「新版 放浪記」
...この四月の欧州最後の引揚船で帰ってきたひとなのだろうというところへ意見が落ちつきかけたが...
久生十蘭 「ハムレット」
...落ちつきどこだと思ってゐた...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...今夜お前は私と一緒に来ないか」その人は私の額に脣をつけて私の心に落ちつきを与えながら言った...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「最後の晩餐」
...かき消えた自然さで再びもとのわが身に還った落ちつきである...
横光利一 「旅愁」
...負けた者のくそ落ちつきではないけれど...
吉川英治 「神州天馬侠」
...悠々(ゆうゆう)と落ちつきこんでいる様子なので...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...枯淡だが憎いくらい落ちつき払った態度だ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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