...素朴な落ちつきを持った口重そうな男だ...
伊藤野枝 「転機」
...犯人もその三造なのです」河野は落ちつきはらって続けました...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...」社長は落ちつき払つて答へた...
薄田泣菫 「茶話」
...統領に少しなついて落ちつき...
太宰治 「新釈諸国噺」
...急に落ちつき払った態度を示し...
太宰治 「惜別」
...(野中)(少し落ちつき)そう...
太宰治 「春の枯葉」
...彼は平然と落ちつき払って...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...釈迦の一代教迹(いちだいきょうしゃく)の中に己(おの)れの心の落ちつき場と...
中里介山 「法然行伝」
...胃の中で再び固まったように妙に落ちつきが悪かった...
夏目漱石 「思い出す事など」
...「随分きたない」と落ちつき払って云った...
夏目漱石 「野分」
...無口で悲しそうな綾子ほどの落ちつきもありません...
野村胡堂 「水中の宮殿」
...隣の部屋から息子らしい落ちつきのある二十五六の男が...
林芙美子 「新版 放浪記」
...つくづく「言文一致」になる初めの頃にこの文章の切り目の落ちつきに就いて...
水野葉舟 「言文一致」
...落ちつきと分別とをもって行われる罰は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...パリーという所は戻るたびに心が落ちつき...
横光利一 「欧洲紀行」
...何れこの姿勢が面白くて習うのだと思い込んでいるらしい様子がまた矢代に落ちつきを与えなかった...
横光利一 「旅愁」
...一種無気味な感動の捨て場のない落ちつきなさで...
横光利一 「旅愁」
...別に身の落ちつきを考えなおすがいい」と...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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