...これは何時もの香染めらしい狩衣に萎えた揉烏帽子(もみゑぼし)を頂いて...
芥川龍之介 「地獄變」
...百歳も草木の萎えたやうに...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...萎えた白絣の襟を堅く合せて...
石川啄木 「鳥影」
...巽の腕は萎えたる如く...
泉鏡花 「浮舟」
...萎えた心を起して呉れるな……...
田山録弥 「石窟」
...『ろしにうよい……』と続いて萎えた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「グローリア・スコット号」
...暑さに萎えた草が...
徳永直 「あまり者」
...萎えたるこゝろしばらくは慰む刈萱と秋海棠とまじりぬと未だはみねどかなひたるべしわびしくも痩せたる草の刈萱は秋海棠の雨ながらみむ日ごろは熱たかければ...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...ヨハネ原主水は太く逞しき裸馬に乗ったまま「長の牢問いに指は断たれ足は萎えた...
野村胡堂 「十字架観音」
...手が萎えたようになって...
久生十蘭 「金狼」
...恰かも力萎えた老翁のやうに...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...朝になって起きたときは、廃人のように全身が震え、舌が乾き、口に絡み、神経が萎えたが、必死に、地獄からの迎え酒を振り切った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...私は萎えた體を起して...
水野仙子 「輝ける朝」
...いまや新しい歩調でその萎えた脚から立ち上るべき一つのきっかけを伝えるものとして発刊される...
宮本百合子 「歌声よ、おこれ」
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