...不税のまま放置されている『荒蕪地』なるものを民間に払下げる案をたて...
犬田卯 「荒蕪地」
...それらの全く思いがけない荒蕪地を払下げて貰わざるを得なかった...
犬田卯 「荒蕪地」
...けれども其に腹を立てたのは私の誤りで我ホトトギスの俳句の園を其程の荒蕪に任して置いたのは...
高浜虚子 「進むべき俳句の道」
...荒蕪地で、薬売をやっていた時の方が何んなに好いか知れなかったなどと勇吉は思った...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...そこからいくらも離れない所には下草の茂る雑木林があり河畔の荒蕪地(こうぶち)がある...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...荒蕪地(こうぶち)の方は...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...一度(ひとたび)破壊されたその跡がここに年を経て折角荒蕪(こうぶ)の詩趣に蔽われた閑地になっている処をば...
永井荷風 「日和下駄」
...原生林や荒蕪地になっていて...
中谷宇吉郎 「荒野の冬」
...見捨てられていた荘園の荒蕪を処理して宮廷の収入を一躍倍にするという目ざましい手腕を見せたが...
久生十蘭 「無月物語」
...数年前までは笹や灌木(かんぼく)などの密生した全くの荒蕪地(こうぶち)であったのである...
火野葦平 「糞尿譚」
...従って道路を中心として荒蕪地として放任されていた山頂の市有地がどんどんと開墾されはじめ...
火野葦平 「糞尿譚」
...殊に最近荒蕪地(こうぶち)を開発した佐原山頂附近一帯の市有開墾地もよい得意であった...
火野葦平 「糞尿譚」
...何たる荒蕪の彼れを呑まんとする!ブラアムスのアルト・ラプソディのはじまるのは此處だ...
堀辰雄 「ゲエテの「冬のハルツに旅す」」
...さういふ生活の荒蕪のさなかであつたのである...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...日に/\荒蕪し行く東京都ではあつたが...
正岡容 「「東京恋慕帖」自序」
...これらの荒蕪の地方が与える乏しい生活資料の水準に現実の人口を圧迫している主たる妨げがどんなものであるかを...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...旧学理荒蕪...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...今までの荒蕪な河原は...
吉川英治 「折々の記」
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