...もと/\鋤一つ入れたことのない荒蕪地の中に建てられた小さい三等驛だから...
石川啄木 「鳥影」
...不税のまま放置されている『荒蕪地』なるものを民間に払下げる案をたて...
犬田卯 「荒蕪地」
...荒蕪地というのは...
海野十三 「火星探険」
...こんな寒い荒蕪地の中に暮しているより何れほど好いか知れなかった...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...そこからいくらも離れない所には下草の茂る雑木林があり河畔の荒蕪地(こうぶち)がある...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...私は荒蕪地を走り抜けて...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...既に荒蕪している...
豊島与志雄 「文学精神は言う」
...一度(ひとたび)破壊されたその跡がここに年を経て折角荒蕪(こうぶ)の詩趣に蔽われた閑地になっている処をば...
永井荷風 「日和下駄」
...北寒荒蕪の山地の風土...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...そして今年の七月十四日に「全計画の成否を決定すべき一弾」がニューメキシコ州僻陬(へきすう)の荒蕪地(こうぶち)に建てられた鉄塔の上に吊(つる)されるまでは...
中谷宇吉郎 「原子爆弾雑話」
...この荒蕪(こうぶ)の土地に...
久生十蘭 「地底獣国」
...数年前までは笹や灌木(かんぼく)などの密生した全くの荒蕪地(こうぶち)であったのである...
火野葦平 「糞尿譚」
...従って道路を中心として荒蕪地として放任されていた山頂の市有地がどんどんと開墾されはじめ...
火野葦平 「糞尿譚」
...すべては荒蕪の流域につらなる裏屋根の...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...何たる荒蕪の彼れを呑まんとする!ブラアムスのアルト・ラプソディのはじまるのは此處だ...
堀辰雄 「ゲエテの「冬のハルツに旅す」」
...身辺の荒蕪を救はむものとあはれ心にもない智恵を振絞つてはゐたのである...
正岡容 「滝野川貧寒」
...そしてチョラサン州の美しい平原を荒蕪(こうぶ)としておく...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...縱横な河川と河原の荒蕪地で...
吉川英治 「折々の記」
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