...それをききました時は有難さに泣き...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...この山椒魚の有難さを説いて聞かせようと思ったとたんに...
太宰治 「黄村先生言行録」
...お金の有難さは存じていますが...
太宰治 「きりぎりす」
...たゞもう有難さと忝(かたじけな)さで一杯であった...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...この深い山の御堂にこの上もない有難さをひろげてゐるやうに見えた...
田山花袋 「道綱の母」
...「この頃になって私は、労働の面白さ、楽しさ、有難さ、そんなものを感じてきましたよ...
豊島与志雄 「楊先生」
...物の有難さだけが目について...
永井隆 「この子を残して」
...開け行く世の有難さとでもいうんだろう...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこは科学の研究の有難さで...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...その有難さ、忝さ...
久生十蘭 「魔都」
...器用人でないことの有難さよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...徳の美しさも有難さも知らないやからと言わねばならない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ぎんにとってはまったく極楽の有難さである...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...人の好意の有難さというものを知った...
山本周五郎 「七日七夜」
...おんなというものの有難さをその頃に知っていたら...
山本周五郎 「柳橋物語」
...私も人から受けた恩のことを考えたり、友人の有難さや、人生の厳しさや、夫婦の愛や、子供の教育や、神のことなぞ、次ぎから次ぎと考えつづけて停めることの出来なかったのもここで、妻や子供がよく、「あの道はたまらないわ...
横光利一 「夜の靴」
...南無阿弥陀仏ではどうしても有難さを呼び醒すことが出来ないらしいので...
横光利一 「旅愁」
...有難さにまたも新しい泉がこんこんと涙腺(るいせん)を熱する...
吉川英治 「黒田如水」
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