...今猶しみ/″\と思出して有難さに涙をこぼすのは...
石川啄木 「葬列」
...其の進歩の有難さを感ぜぬ者は無いであらうが...
丘浅次郎 「自然の復讐」
...そこは警察の役人でない有難さ...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...図抜けて丈(せい)の高い身の有難さ...
永井荷風 「日和下駄」
...このなかみの有難さは...
中里介山 「大菩薩峠」
...あんまり有難さに一両の金を出しますと...
中里介山 「大菩薩峠」
...有難さうな道話を説いたところに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...有難さうに温めて置いた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「あの屋上庭園は下まで六十尺もある、こんな時は高い建築も悪くないな」「それに、郊外の有難さで、お邸(やしき)の外の家へは五六丁もあるから、余程大きい声を出しても聞えませんね」黒津は男爵に阿(おもね)るように、窓から夕暮の景色を眺め乍ら、こう言います...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...天下の御法というものの有難さをはっきり知らせる方が世の為なのでございませんでしょうか...
浜尾四郎 「殺された天一坊」
...私は井上大使のお心尽しの有難さに思わず泣いて...
三浦環 「お蝶夫人」
...徳の美しさも有難さも知らないやからと言わねばならない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ぎんにとってはまったく極楽の有難さである...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...他力門の有難さはここにある...
柳宗悦 「民藝四十年」
...はじめておんなの有難さというものがわかったんだ...
山本周五郎 「柳橋物語」
...文化の最大の有難さは...
横光利一 「欧洲紀行」
...有難さにまたも新しい泉がこんこんと涙腺(るいせん)を熱する...
吉川英治 「黒田如水」
...私の家族どもを救い出してくだされた……あの時のおん身の姿の神々しさ……有難さ...
吉川英治 「親鸞」
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