...乃至情緒其物も始めて身に沁みる經驗となる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...人間の至情です」島田は...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...洵に我日本臣民の至情たることを...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...凡夫の至情だらう...
種田山頭火 「行乞記」
...自ら独立にわが至情の要求に神の声を聴かむとしぬ...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...これを欲するの至情に至りてはあえて天下人士ののちにあらざることを信ず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...思考乃至情意の出発点乃至根拠とする思想...
戸坂潤 「辞典」
...閣下たとひ愛国の至情自ら禁ずる能はざるものあるも閣下の健康到底之れに堪へざるを奈何せんや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...憂国の至情から開国を主張した愛国派である...
服部之総 「黒船来航」
...人誰か愛國の至情なからんや...
福澤諭吉 「亞細亞諸國との和戰は我榮辱に關するなきの説」
...夫を思うの至情より割出して...
福沢諭吉 「新女大学」
...其語氣眞實の至情に出るものゝ如くならず...
福沢諭吉 「帝室論」
...相互いに親愛恭敬して至情を尽し...
福沢諭吉 「日本男子論」
...同時に自(みず)から省(かえり)みて聊(いささ)か不愉快(ふゆかい)を感ずるもまた人生の至情(しじょう)に免(まぬ)かるべからざるところなれば...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...いつも惘れながらも人間の至情というものの深さを...
室生犀星 「陶古の女人」
...至情な友の後ろすがたに...
吉川英治 「三国志」
...――口幅(くちはば)たい申し方ですが、てまえから忌憚(きたん)なくいわせていただくなら、その煩悩こそ、殿のよいところと、人間の至情、何をか、臣下へ御遠慮がありましょう...
吉川英治 「新書太閤記」
...鬱懐(うっかい)の至情を吐きつくすように――去るに忍びない面持(おももち)で夜空と寂土の万象を四顧しながら...
吉川英治 「宮本武蔵」
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