...愛国の至情は人間の美はしき本然性情なり...
石川啄木 「渋民村より」
...人間の至情です」島田は...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...洵に我日本臣民の至情たることを...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...仙臺の人たちの愛國の至情に接して...
太宰治 「「惜別」の意圖」
...その至情にうたれた...
種田山頭火 「其中日記」
...予はわが深き至情の宮居にわが神在(いま)しぬと感じて幾たびか其の光明に心跳(をど)りけむ...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...これを欲するの至情に至りてはあえて天下人士ののちにあらざることを信ず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...国家国民を思う至情に於ては...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...恋愛の至情はいふも更なり...
永井荷風 「浮世絵の鑑賞」
...全く妻(さい)を愛する至情から出たので...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...憂国の至情から開国を主張した愛国派である...
服部之総 「黒船来航」
...すなわちこれ人類の至情にて...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...同時に自(みず)から省(かえり)みて聊(いささ)か不愉快(ふゆかい)を感ずるもまた人生の至情(しじょう)に免(まぬ)かるべからざるところなれば...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...愛国の至情(しじょう)から出ているのでない以上...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...いつぞやもこのわたしは、そなたと一緒に棲(す)めようなら、どのような山家(やまが)をも、いといはせぬというたはずじゃ」「浪路さま! わたくしを、それほどまでに――」雪之丞は、ともすれば、相手の至情、至恋に、哀れさを覚えようとするのであったが、浪路の白い和らかい肌の下には、親ゆずりの血が交(かよ)うているのだとおもえば、いい難い汚らわしさが感じられて来るのだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...神のような美少女の至情にうたれて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...――口幅(くちはば)たい申し方ですが、てまえから忌憚(きたん)なくいわせていただくなら、その煩悩こそ、殿のよいところと、人間の至情、何をか、臣下へ御遠慮がありましょう...
吉川英治 「新書太閤記」
...鬱懐(うっかい)の至情を吐きつくすように――去るに忍びない面持(おももち)で夜空と寂土の万象を四顧しながら...
吉川英治 「宮本武蔵」
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