...公子 (爽(さわやか)に)獄屋ではない、大自由、大自在な領分だ...
泉鏡花 「海神別荘」
...自分でも自由自在な抽象美を創り出すことの出來る藝術境に進むことが無理なく行はれるであらう...
高村光太郎 「書の深淵」
...その自由自在な、犬の子をあつかうような興行師のはなれわざを見て、見物人は感激の声を立てながら銭を投げた...
田中貢太郎 「虎媛」
...こういったようなものが緩急自在な律動で不断に繰り返される...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...又屈伸の自在なる錫の脛甲造り終ゆ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...あたかも踵(かかと)と肱(ひじ)とを梯子(はしご)にかけてるかと思われるほど確実自在なものだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...自由自在な一本の腕を以て...
中里介山 「大菩薩峠」
...魔性(ましょう)の変幻自在なところ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...随て結婚の契約をも自由自在ならしめんとするには...
福沢諭吉 「新女大学」
...身々密に相(あい)纏(まと)うて動作自在ならず...
南方熊楠 「十二支考」
...なんだか自由自在な心持がしているのだ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...何ゆえに今でも気候風土の自在なる繁茂を許す地方に...
柳田国男 「雪国の春」
...飜弄自在なトリックに恐れ入りつつ...
夢野久作 「江戸川乱歩氏に対する私の感想」
...モットモット変通自在な...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...無限に伸縮自在な天然の時間とを混同して考えるところから起る悲喜劇に過ぎない...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...奔放自在なる生命の真実性そのものの表現を渇望する心……すなわち溢るるばかりの好奇心に輝く眼(まなこ)を以て...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...斬るにも自在な反(そ)り按配(あんばい)...
吉川英治 「神州天馬侠」
...髪の生え具合でも自由自在なのですからね...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
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