...それをとり囲んで二方にはすっきりとした廊下(ろうか)の半ば白い腰障子(こししょうじ)が並んでいたのでした...
石原純 「アインシュタイン教授をわが国に迎えて」
...がたり腰障子を左へ開けると...
泉鏡花 「婦系図」
...出口の腰障子につかまつて...
伊藤左千夫 「奈々子」
...腰障子で仕切られた四畳半から...
徳田秋声 「仮装人物」
...それがためか煤(すす)けた軒の腰障子(こししょうじ)に...
夏目漱石 「坑夫」
...不思議な事に長蔵さんも一生懸命に腰障子の方に眼をつけている...
夏目漱石 「坑夫」
...上下(うえした)を擦(す)り硝子(ガラス)にして中一枚を透(す)き通(とお)しにした腰障子(こししょうじ)に近く据(す)えた一脚の椅子(いす)に腰をおろす...
夏目漱石 「野分」
...すぐ腰障子(こししょうじ)を開ける音がした...
夏目漱石 「門」
...腰障子(こししやうじ)の紙丈(かみだけ)が白(しろ)く見(み)えた...
夏目漱石 「門」
...突然破れた腰障子が開(あ)いて御三(おさん)の顔がぬうと出る...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...腰障子の土間の広い...
長谷川時雨 「チンコッきり」
...」「だって、十八やそこいらの女が、あんなにデレデレして夫以外の男と酒を呑めるかしら……」帯を巻いて、ガーゼの浴衣をたたんで、下へ顔洗いに行くと、腰障子の向うに、十八の花嫁さんは、平和そうに男と手をつなぎあって転がっていた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...機械的に其方へ面(かお)を向けると、腰障子の蔭に、旧い馴染(なじみ)の炭屋の爺やの、小鼻の脇に大きな黒子(ほくろ)のある、皺(しわ)だらけの面(かお)が見えて、前歯の二本脱けた間から、チョコチョコ舌を出して饒舌(しゃべ)っている声が聞える...
二葉亭四迷 「平凡」
...古びた腰障子やうの格子がはまつてをり...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...率八は仕方なく裏へ廻って勝手の腰障子を...
吉川英治 「江戸三国志」
...そこの腰障子を開けた者がある...
吉川英治 「大岡越前」
...おつかい』腰障子を閉めて...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...腰障子につかまった儘...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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