...彼女が話すと、いつも胸奥が熱くなる...
...喜びや悲しみが胸奥にこみ上げる...
...その映画の終わり方に、胸奥がキュッとなった...
...彼に対する胸奥の思いを伝えたくて、手紙を書いた...
...エモーショナルな歌詞に、胸奥が熱くなってしまった...
...冥黙の間に彼等の胸奥に鼓吹したり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...立派に相互の胸奥(きょうおう)を伝(つた)えることができるからである...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...今人胸奥の絃に触るるにあらずや...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...乃(すなは)ち巴里(パリ)叫喊(きようかん)地獄の詩人として胸奥の悲を述べ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...その実居士の胸奥に漸く纏った自己の俳句観を天下に宣布したものであった...
高浜虚子 「子規居士と余」
...それを胸奥に秘めて来た滋幹は...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...昭和二十六年春 七葉道人識七面山冬ごもりの記――胸奥山水抄――戦争のため...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...しかし、僕の胸奥にも、あの高らかなマルセイエーズの合唱が波打っていなかったわけではない...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...胸奥に生じた疑心暗鬼は消えなかった...
火野葦平 「花と龍」
...勝則の胸奥には、すでに、はっきりとした一つの決意は出来ていたとしても、このことの成就の困難さが、言語に絶するものであることも、彼にはよくわかっていた...
火野葦平 「花と龍」
...彼の胸奥にも多くの善心が潜んでいたのである...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...かすかな恐れがふと影のやうに私の胸奥をかすめて消える...
水野仙子 「脱殼」
...胸奥に絶えず描きもとめているふるさと...
横光利一 「旅愁」
...胸奥ふかく沈めた旅の愁いの灯火の色だった...
横光利一 「旅愁」
...胸奥の心血を奏(かな)でようとする詩人の気持と...
吉川英治 「三国志」
...自分の胸奥(きょうおう)を鏡にかけたように云いあてられて...
吉川英治 「三国志」
...高氏の胸奥(きょうおう)にある...
吉川英治 「私本太平記」
...――勝家の胸奥(きょうおう)を象徴(しょうちょう)するもののように...
吉川英治 「新書太閤記」
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