...唯この俗伝を生じたのも或は虞美人(ぐびじん)の血の化して虞美人草となつた話に根ざしてゐるかと思ふだけである...
芥川龍之介 「鴉片」
...美人草(ひなげし)のは灰色をしてゐる...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...「虞美人草(ぐびじんそう)」はいやになった...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...漱石氏の「虞美人草」の腹案はその後狩野氏の家でいよいよ結構が整えられたらしく...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...打捨てて手を入れようともせぬ庭の雑草の中に美人草の美しく交って咲いているのも今更に目につく...
田山花袋 「蒲団」
...作品から言っても「猫」から「虞美人草(ぐびじんそう)」へかけての時代である...
寺田寅彦 「柿の種」
...「虞美人草(ぐびじんそう)」を書いていたころに...
寺田寅彦 「夏目漱石先生の追憶」
...それはコスモスと虞美人草(ぐびじんそう)とそうして小桜草(こざくらそう)である...
寺田寅彦 「路傍の草」
...少なくも虞美人草はこのへんの民家の庭にあまり見受けなかった...
寺田寅彦 「路傍の草」
...俺(おれ)は赤い美人草なんかの前に震え上がりはしない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...――花は虞美人草(ぐびじんそう)である...
夏目漱石 「虞美人草」
...虞美人草(ぐびじんそう)のような見事な朱塗(しゅぬり)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これは十九の虞美人草(ぐびじんさう)のやうな娘でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二夜三夜ツウルの荘に寝る程に盛りとなりしコクリコの花コクリコの花とは虞美人草の俗名ででもあるらしい...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...三十四○床の間に虞美人草(ぐびじんそう)を二輪活(い)けてその下に石膏(せっこう)の我小臥像(しょうがぞう)と一つの木彫の猫とが置いてある...
正岡子規 「病牀六尺」
...雨の日は雨に粧ふ美人草作者は雪秀...
三好達治 「ケシの花」
...虞美人草虞美人草(ぐびじんさう)の散るままに...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...『虞美人草』に至っては鮮やかな類型的描写によって...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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