...それは動物的な口と、精神的な眼とが、互に我(が)を張り合つてゐるやうな、特色のある顔だつた...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...更らに精神的なる人種とは恋愛に対して更らに大いなる能力を有する人種である...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...これは音楽というものが最も精神的な純粋な芸術であるところから...
海野十三 「地球発狂事件」
...此は彫刻などと呼ぶ以上に精神的な部類に入って了う...
高村光太郎 「回想録」
...肉体的なことについて精神的な云い方をする...
豊島与志雄 「別れの辞」
...精神的な仕事の上に才能があるということにはならないんだからな...
中島敦 「狼疾記」
...人間から現実のパンを奪って精神的な食べられもしない腹もふくれない...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...おれには精神的な糧(かて)がほしいんだ――それでもつて魂を養ひ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...何か精神的なものを抽き出さうとする...
堀辰雄 「プルウストの文體について」
...何か永久性のある精神的なもの(これこそ本當の現實なのでありますが)を抽き出さうとする困難な仕事...
堀辰雄 「プルウストの文體について」
...昔ながら温順(おとな)しくつて控へ目で精神的な友人の好意と同情を持つてゐたのであつた...
正宗白鳥 「假面」
...われわれに精神的なものを見せるために...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...純粋に精神的なものとして...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...何か精神的な高貴な性質を帯びた...
三好達治 「柘榴の花」
...何かの肉体的または精神的な働きのために精力を温存しようとして...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この精神的な面の中に本當の生命力があるとか...
吉川英治 「折々の記」
...自分の精神的な永遠を表明し...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
...デュウゼは演劇を暗示と神秘と芸術的省略とに充ちた複雑な精神的な芸術となしたのだ...
和辻哲郎 「エレオノラ・デュウゼ」
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