...とうにニスの剥げた茶箪笥(ちゃだんす)の上には...
芥川龍之介 「葱」
...まだ箪笥の錠前をガチャガチャ云わせている...
江戸川乱歩 「接吻」
...臨時手当に据置貯金の利息を足して買い整えた新式洋服箪笥...
江戸川乱歩 「接吻」
...笥(はこ)を扣(たた)いていった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「偸桃」
...箪笥(たんす)に一杯支度して貰っているけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...箪笥の扉(とびら)に附いている姿見の前い立って...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...花梨(かりん)の箪笥を見せるためである...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...自分で箪笥(たんす)に着物をしまいに来た...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...茶箪笥の抽出しや...
豊田三郎 「リラの手紙」
...六人の後方から、長持が、小箪笥が、屏風が、箱が――次々に、軒下の片隅へ、一人一人の手で、運ばれて来た...
直木三十五 「南国太平記」
...箪笥(たんす)が二つと姿見が一つ...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...改めて御用箪笥から拔いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...下の方の抽斗(ひきだし)は着物箪笥に變つて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それが田島屋の箪笥(たんす)の中にあつた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...箪笥や、押入の中にある品物の数量と位置をちゃんと記憶しているのも、街の路筋や、どこの店には何があり、どこそこの家の隣りは誰が棲んでいるかということなど、或は過去の忘れはてた瑣事をふと記憶の底から呼び起すのも、寝た儘動けない病人の方であった...
原民喜 「忘れがたみ」
...やはり箪笥にもたれたまま考えている...
広津柳浪 「今戸心中」
...奥の箪笥(たんす)のある部屋には帝国文庫の西鶴(さいかく)ものや黄表紙などが沢山あったらしく...
松本泰 「暴風雨に終わった一日」
...「あとで箪笥をあけてごらん...
山本周五郎 「追いついた夢」
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