...その後松岡は久米が宮裏へ移ると共に...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...木片の火が勢よく薪に移るのを愉快に眺めて居たところへ...
高濱虚子 「續俳諧師」
...湯田の風来居に移る一羽来て啼かない鳥である秋もをはりの蠅となりはひあるく水のゆふべのすこし波立つ燃えに燃ゆる火なりうつくしく再会握りしめる手に手のあかぎれ囚人の墓としひそかに草萌えてとなりの夫婦やつと世帯が持てて新らしいバケツ日支事変木の芽や草の芽やこれからである赤字つづきのどうやらかうやら蕗のとう机上一りんおもむろにひらく三月...
種田山頭火 「草木塔」
...中野高圓寺に家を買ひて移ると云...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...母屋(おもや)へ移る前に...
中里介山 「大菩薩峠」
...時刻が移るにつれて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...教官は次の動作に移るため一寸間を置いた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...八幡村へ移る時広島の焼跡を通過しましたが全く奇怪な光景でした...
原民喜 「書簡」
...軍港街に移ると間もなく「鈴谷」進水式拝観の光栄に浴し...
牧野信一 「緑の軍港」
...他は大抵従来の因襲に捉われて便に就き善に移る事を悟らなかった...
牧野富太郎 「植物記」
...すぐそこに移る事にした...
水野葉舟 「旅からのはがき」
...工藝の美は民衆の手に移るに及んで...
柳宗悦 「工藝の道」
...ここですぐさま御前会議に移ることにするが...
山本周五郎 「思い違い物語」
...わたしは此処へ移るとすぐから...
山本周五郎 「日本婦道記」
...刻の移るのを忘れて...
山本周五郎 「日本婦道記」
...自分の領内を通過して州へ引移ると聞いたので...
吉川英治 「三国志」
...のち東口に移る...
吉田松陰 「留魂録」
...明日早速里に降りてこちらのお住持には斷りを言うてあちらのお寺へ移る事にする...
若山牧水 「山寺」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??