...唯余自身の本質が薄明に乘じて對象に乘り移るの事實丈は疑はれぬ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...馬諸共舟に乘り移る...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...わたしらは大同に移ることになった...
梅崎春生 「狂い凧」
...彼の亡妻の心靈が乘り移る靈媒は...
海野十三 「心靈研究會の怪」
...新しい住居(すまい)へ移ることが...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...次ぎの発見に移る時分には大概前の真理を忘れて居た...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...死霊(しにりょう)や生霊(いきりょう)乗り移るということ聞いてますけど...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...射影幾何学から計量幾何学へ移るに当って加えられた公理群は合同...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...存在論から論理学に移る...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...この移り行きはとりも直さずカントがその「演繹」から※Analytik der Grundstze“の空間論に移ることを意味するものであると思う...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...獵師の話は嘗て自らした伯樂のことに移る...
長塚節 「才丸行き」
...そうだと申すよりほかに致し方がないが、これは客観的関係を明めるにつけて出るので、似る、移る、因が果になる等の事実を認めて感心した時の話であって、すでに明らめられたる客観的関係を味うのとは方向が違うのであります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...乙を意識してから甲に移る...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...ここで汽車を乗りかえて一の穴からまた他の穴へ移るのである...
夏目漱石 「倫敦消息」
...私が学芸部へ移ると...
野村胡堂 「胡堂百話」
...資本を出す男から男へ移るうち...
原民喜 「透明な輪」
...それによって二人が跳び移るのをはばんだのだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...艀(はしけ)に乗り移ると...
本庄陸男 「石狩川」
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