...歌論は歌論へ、秋月は歌心へ、帰り行く友を送ってそこらまでの心算(つもり)がやがて博多の街つづきである箱崎になんなんとする地蔵松原――二里余もつづく千代の松原の一部、ここには米一丸の墓があって、人魂が飛ぶと云われた淋しいあたり、鉄道自殺と云えば地蔵松原を連想する程で、久作さんの『宙を飛ぶパラソル』はこのあたりでの出来ごとである――の果て近くまで論じ来り、遂いに淋しい松根に御輿をすえてしまい、秋月すでに帰り、太陽は名代の顔にしまを作ったと云う事である...
青柳喜兵衛 「夢の如く出現した彼」
...秋月家より宝暦十年の頃十歳にして...
淡島寒月 「土俗玩具の話」
...「秋月さん、あなたを助けにきた」王は血刀を拭って鞘に収めるなり、秋月を隻手(かたて)に軽々と抱いて其処を走り出た...
田中貢太郎 「蘇生」
...傍には秋月が眼に涙を溜めて立っていた...
田中貢太郎 「蘇生」
...――つぎのやうに、――秋月先生、私は熊本に參りました時に、どの外の先生よりもさきに先生に遇ひました...
小泉八雲 田部隆次訳 「秋月先生の古稀を祝して」
...酒屋の小僧さんが、私の生活を心配してくれる、心配しなくつたつてよいよ、どうにかかうにか食つてはゆけます!寒山詩を読む、我心似秋月...
種田山頭火 「其中日記」
...『秋月物語』で初めて...
中井正一 「言語は生きている」
...永遠に中秋月夜(ちゅうしゅうげつや)の山水(さんすい)は藍(あい)の如く青かるべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...金殿玉楼も心なくんば春花秋月なほ瓦礫(がれき)に均(ひと)しかるべし...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...君」私は秋月君の言葉をさえぎっておいて...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...秋月九十郎(あきづきくじゅうろう)と言って...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...一方秋月九十郎は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...秋月九十郎は全く命がけで勤めました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...秋月九十郎にも恐ろしい運命が訪れました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...――私は力と才智を頼り過ぎたのだよ」秋月九十郎はボロボロの袷の襟をかき合せて...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...――尤も昨夜(ゆうべ)は確かに高輪に泊つたやうですが」「それから」「お孃さんの許婚の秋月勘三郎...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「秋月樣、少々物を伺ひますが」平次はその歸途を擁(よう)して、門の側で呼留めました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...春花秋月を愛賞し得たる神社の趾が...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
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