...前には金剛矢来(こんごうやらい)があり...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...殆ど毎日のように行っていた矢来の婆さんの家(ところ)へは此の十日ばかりというもの...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...お庭へ曲るところに竹矢来をして鵞鳥が二羽飼つてあるのが怖くてしやうがない...
中勘助 「銀の匙」
...人をみをわけて矢来の中に入り...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...裸馬の前――ピタリと竹矢来の入口を塞(ふさ)いだのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...竹矢来を取巻く見物は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...竹矢来(たけやらい)のやうに...
林芙美子 「浮雲」
...矢来の中には丈(たけ)なす草が蓬々と生えているばかりである...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...その左手寄りに仕置場が設けてあるらしく荒組の青竹矢来の上部の一部が見られる...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...眼の前なる青竹の矢来を戞矢(かつ)々々と斬り払ひて警固のたゞ中に躍り込み...
夢野久作 「白くれない」
...よそながら矢来の外で胸躍らせていたのであった...
吉川英治 「剣難女難」
...新九郎の身も気づかわれたので矢来に雪崩(なだれ)る人浪を避けて...
吉川英治 「剣難女難」
...――と同時に、矢来口の辺で、「これっ、どこへ行く」「怪しい奴めが」「ならん、ならんっ...
吉川英治 「私本太平記」
...矢来(やらい)と二重(じゅう)に結(ゆ)いまわされた柵(さく)がある...
吉川英治 「神州天馬侠」
...一党(とう)の者が矢来(やらい)のうちへ足を踏(ふ)みいれることをかたくいましめていたのに――といまさらの悔(く)いも追(お)いつかない...
吉川英治 「神州天馬侠」
...矢来(やらい)をやぶって...
吉川英治 「神州天馬侠」
...矢来が見えんか」「中の広ッ原(ぱ)へだよ」「てめえらも...
吉川英治 「新・水滸伝」
...作業場と町屋の境に出来ている竹矢来(たけやらい)の木戸で...
吉川英治 「宮本武蔵」
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