...また刑場の四方には竹矢来を結って...
田中貢太郎 「幻術」
...牛込矢来町(うしごめやらいちょう)なる広津柳浪(ひろつりゅうろう)先生の門を叩きし日より始まりしものといふべし...
永井荷風 「書かでもの記」
...近所の往来は竹矢来(たけやらい)で狭(せば)められ...
永井荷風 「深川の唄」
...こうして非人がアリャアリャと都合三十槍突いたのを矢来の側の特別席とでもいったところに立っていて...
中里介山 「大菩薩峠」
...「矢来のはおっても会わん方で...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...それから同じ番地の家の何軒でもある矢来の中をぐるぐる歩いた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...刑場は竹矢来を結廻(ゆいめぐ)らし...
野村胡堂 「十字架観音」
...竹矢来の外を十重二十重に囲んだ見物は...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...ジロリと土手下を横目で睨んでおいてスタスタ二人のあとを追って姿を消す)(仙太と段六は礼をいうのも忘れてしまって茫然としてその後姿を見送っている――ウロウロしていた女房はもうズット先程から仕置場矢来の方へでも降りて行ったのか姿を見せない...
三好十郎 「斬られの仙太」
...大川に面した矢来に沿って...
山本周五郎 「さぶ」
...又は竹矢来(やらい)へ突込みつゝ...
夢野久作 「白くれない」
...矢来の竹を一本抜いて来て...
吉川英治 「篝火の女」
...矢来の果てまで届く大音声で...
吉川英治 「剣難女難」
...矢来(やらい)のそとの群集(ぐんしゅう)は容易(ようい)にそこをさろうとしない...
吉川英治 「神州天馬侠」
...矢来(やらい)の木戸口(きどぐち)から一散(さん)にそこへかけだしてきて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...矢来越しに手をかざし合っている...
吉川英治 「新・水滸伝」
...矢来のまわりは盛んな群集であった...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...眼のまえの矢来に...
吉川英治 「宮本武蔵」
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