...そこには一丈もありそうな棒矢来(ぼうやらい)の塀と...
有島武郎 「星座」
...四時雄は例刻をてくてくと牛込矢来町の自宅に帰って来た...
田山花袋 「蒲団」
...矢来の婆さんの処にも度々古本屋を連れ込んだ...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...徳田秋声等の諸先輩折々矢来の閑居に来(きた)るを見ておのづから辱友(じょくゆう)となることを得るに至れり...
永井荷風 「書かでもの記」
...それから同じ番地の家の何軒でもある矢来の中をぐるぐる歩いた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...矢来の外の群衆が...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...こわいッ」矢来のそとの女子供は...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...もとの竹矢来の中へもどるわけにもゆかず...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...矢来の外へ息せき切って飛び付いた夫三十郎の悔悟と失望に歪んだ顔でした...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...正面後ろの矢来をくぐって橘登場...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...あそこの矢来のズッと右の方に屯所が有る...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...矢来の修理も三日続いた...
山本周五郎 「さぶ」
...牛込の矢来ですから...
吉川英治 「大岡越前」
...矢来の外には数万の群集が...
吉川英治 「剣難女難」
...よそながら矢来の外で胸躍らせていたのであった...
吉川英治 「剣難女難」
...矢来(やらい)のそとにあんじてながめていた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...矢来のまわりは盛んな群集であった...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...いとも粗雑な矢来を囲って...
吉川英治 「宮本武蔵」
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