...人の気づかぬ偽瞞があるに相違ない...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...自己欺瞞をやったりして済ましているだけの話です...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...しかし現在、或る極めて有力な、そして、もしさういふことが許されるならば、惡意のある、欺瞞者が、あらゆる點において、できる限り、私を欺くことに、骨を折つてゐると假定する場合、どうであらうか...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...職人は不相變の手で甘く之を瞞着する...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...少しの偽瞞(ぎまん)があろうとも思われなかったのです...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...欺瞞だ! 先生はごまかそうとしているのです」彼の態度はますます猛烈で...
浜尾四郎 「途上の犯人」
...以て冥々(めいめい)の間に自家の醜を瞞着(まんちゃく)せんとするが如き工風(くふう)を運(めぐ)らすも...
福沢諭吉 「日本男子論」
...あなたを瞞(だま)さうとしたのは惡かつたけれど...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...掛取金を瞞着した...
牧野信一 「貧しき日録」
...自分に少しの欺瞞(ぎまん)もないことを言ってほしい」と薫(かおる)の言うのを聞いて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...無趣味極まる欺瞞(まやかし)は僕は疾(と)うから知っている...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...多少とも現実と合わなかったり欺瞞(ぎまん)を含(ふく)んでいることである...
矢部貞治 「政治学入門」
...強ゐて辞句の間に人を瞞せんとする乎...
山路愛山 「詩人論」
...人を籠絡(ろうらく)し瞞着(まんちゃく)してこられた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...化けの皮の剥げるまで欺瞞を続けなければならない...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...親友を瞞し自分を欺いてゐることが出來なくなつた...
横光利一 「悲しみの代價」
...これを「曹瞞伝(そうまんでん)」の描くところに従っていえば...
吉川英治 「三国志」
...しかしその論旨は自己撞着(どうちゃく)と偽瞞(ぎまん)に過ぎず...
吉川英治 「三国志」
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