...其實彼等を益する何物もないのに失望するならば...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...然も我に於て寸毫(すんがう)の益する処あらず...
泉鏡花 「愛と婚姻」
...家庭を益することは少く...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...なんの益するところなしとの疑いを抱かしむ...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...義しき者は禍その身に及ばずして益す繁栄致富するに至るというのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...己を制し世を益するものをいうので...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...其の結果を利用して世を益する方法を工夫して貰ひたいものである...
丘浅次郎 「人類の誇大狂」
...人を損じて自ら益するに非ず...
竹越與三郎 「日本の眞の姿」
...此の雜誌は主として支那人の心理現象に關する論文を發表する點に於て我々を裨益する所少なからぬのであるが...
橘樸 「支那を識るの途」
...そんな翻訳を読むよりも下手でも日本の作物を読んだ方がどれほど益する処があるか知れない...
戸川秋骨 「翻訳製造株式会社」
...人を損(そこな)いて己れを益するにあらず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...我邦新聞界に稗益する所...
戸坂潤 「読書法」
...例の「美しくして高遠なるもの」を益するためとしてもよろしい...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...また直接に益する人はなくても...
新渡戸稲造 「自警録」
...學術技藝の奬勵も亦た專ら帝室に依頼して國に益すること多かる可し...
福沢諭吉 「帝室論」
...また後進をも益するようになったならば...
穂積陳重 「法窓夜話」
...人々にその義務を守らせることになって少しでも世を益することになるならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そして水の所有者は彼らの損失の額だけ利益するのである...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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