...石油ランプの琥珀色(こはくいろ)の光が焔の剣のような一筋のまぶしさを広縁に投げた...
有島武郎 「フランセスの顔」
...なかなか興味ぶかい船だからね」水戸が酒壜を持ってホーテンスの盃に琥珀色(こはくいろ)の液体を注ぎそえた...
海野十三 「地球発狂事件」
...自分も思い出したように帯の間にある紅い琥珀(こはく)の叺(かます)を抜き取ると...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...「琥珀(こはく)の中の蝿(はえ)」などと自分で云っているが...
寺田寅彦 「アインシュタインの教育観」
...愛煙家のあいだで琥珀と呼んでいるものだ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「土色の顔」
...一度は琥珀のところを...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「土色の顔」
...何事の起ったのかと種彦はふと心付けばわが佇(たたず)む地の上は一面に踏砕(ふみくだ)かれた水晶瑪瑙(めのう)琥珀(こはく)鶏血(けいけつ)孔雀石(くじゃくせき)珊瑚(さんご)鼈甲(べっこう)ぎやまんびいどろなぞの破片(かけら)で埋(うず)め尽(つく)されている...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...虎なり昇降機械(えれべえたあ)の往復する東京市中繁華の屋根に琥珀の斑(まだら)なる毛皮をきて曠野の如くに寂しむもの...
萩原朔太郎 「氷島」
...内儀が外出するときはベンガラの上着に琥珀か天鵞絨の裏のついた腰小袖をゆったりとまとい...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...琥珀色の陽がさしている...
久生十蘭 「キャラコさん」
...灰色の薄琥珀(タフェタ)の室内服を寛(ゆるや)かに着こなし...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...琥珀の吸口のついたトルコ煙管もあれば...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ボオイの持ってきたらしい琥珀色(こはくいろ)のグラスを彼の唇(くちびる)に押しあてた...
堀辰雄 「恢復期」
...東のそらの琥珀が微かに透いて見えて來ました...
宮澤賢治 「氷と後光」
...夕月に光る琥珀色(こはくいろ)の双眸が星のように光る...
吉川英治 「御鷹」
...浮織琥珀(うきおりこはく)の膝行袴(たっつけ)に...
吉川英治 「神州天馬侠」
...琥珀色(こはくいろ)の袍(ほう)に...
吉川英治 「新・水滸伝」
...琥珀色(こはくいろ)の眼で...
吉川英治 「親鸞」
便利!手書き漢字入力検索