...併し自分は自分の文章が徒らに、理由なくして、他人を不愉快にし陰氣にするとは信じてゐない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...理由なくお断りになるとは余りです...
石川啄木 「鳥影」
...何の理由なくぽっこり自殺してしまうなんて...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「蛇性の執念」
...3.この警官は何等の理由なくゴムの棍棒を使用した...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...理由なくママを辱(はず)かしめ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...此の反抗が殆ど何等の理由なく外國の生活を理想的に美しく見せると同時に...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...理由なく下駄で頭を叩き割られた...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...あなたにあの娘を理由なく侮辱する権利はないんです...
久生十蘭 「魔都」
...理由なくして心が絶えず一様に移行を為すとき...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...『レトワール紙』の記者にはボーヴェエ氏が理由なくして信じているのを怒る権利はなかったのだ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...私は理由なく母に冷たい瞳を交したのであった...
室生犀星 「幼年時代」
...収 理由なく...
森本薫 「みごとな女」
...彼*に君たちの無知をどうすることができる? 理由なくしてその人を殺すまいとて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...――打出ヶ浜から御影(みかげ)へかけての大事な一戦の日に――理由なく後陣(ごじん)へさげられ...
吉川英治 「私本太平記」
...けれど、信盛を遣(や)って、いったん命じてしまったものを、理由なく、(抛(ほ)っておけ)ともいわれなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...そこの淵(ふち)で理由なく村の男女が溺れたり...
吉川英治 「新・水滸伝」
...こうして理由なく貰って立つことが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ほろほろと理由なく泣けて来る――『まだ其処に居るかっ』兵庫の声は...
吉川英治 「夕顔の門」
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