...併し自分は自分の文章が徒らに、理由なくして、他人を不愉快にし陰氣にするとは信じてゐない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...其の為本日の市会に於て自ら同案の上程を理由なく拒否する等の市会始まっての非行を演じた為...
海野十三 「深夜の市長」
...理由なく放火殺人傷害強盗強姦を行なう戦争こそ...
田中英光 「さようなら」
...それは理由なく盛子を恐怖させるものであつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...すでに決定された理論上の諸結果へ客観的な理由なくして舞い戻ることが許されないように...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...途中歩いてもなんの理由なく...
新渡戸稲造 「自警録」
...理由なく下駄で頭を叩き割られた...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...理由なくしてこんな変な行動はしない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...それがかれにとって理由なく嬉しかったのである...
室生犀星 「幻影の都市」
...私は理由なく母に冷たい瞳を交したのであった...
室生犀星 「幼年時代」
...彼*に君たちの無知をどうすることができる? 理由なくしてその人を殺すまいとて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ついぞ理由なく中国の軍が侵略してきたためしはない...
吉川英治 「三国志」
...理由なく傷んだり何かへ憤慨したりした...
吉川英治 「私本太平記」
...――打出ヶ浜から御影(みかげ)へかけての大事な一戦の日に――理由なく後陣(ごじん)へさげられ...
吉川英治 「私本太平記」
...理由なく野望の乱をかもす天下の賊――という悪印象を一般に植えつけようとする策謀がすでに拡(ひろ)く行われていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...そこの淵(ふち)で理由なく村の男女が溺れたり...
吉川英治 「新・水滸伝」
...理由なく築かれたものではない...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...ほろほろと理由なく泣けて来る――『まだ其処に居るかっ』兵庫の声は...
吉川英治 「夕顔の門」
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