...さうして此矛盾を自覺してゐる人として君の特別の敬意を表しようとするのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...もし特別の照明が必要ならば第一の楽人がその世話をすべきである...
ウイリヤム・バトラ・イエーツ 松村みね子訳 「鷹の井戸(一幕)」
...課長さん、これに答えて下さい」「さあ、わしには分らんね、全く……」「万一に考えられることは、特別の浮力です...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...特別の知恵をはたらかせて...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...「かつて討死すべかりし身が」とかいうような特別の境遇を背景においての句でありますところから「生きて」という字は格別の響きを持つのであります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...小説を書くと多少の特別の手当があり...
中里介山 「生前身後の事」
...何か特別の危険思想なり...
中里介山 「大菩薩峠」
...醋酸石灰でも曹達でも特別の技倆があるので其製品は名人で賣り出されて居るのであるが...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...何か特別のしるしと受け取った...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...古来勇婦の奇談は特別の事とするも...
福沢諭吉 「女大学評論」
...さう云ふ部分上の個所に特別の留意を施す要はないのであるが...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...それが特別の意味のあるものとは知らなかつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...あの人と僕との間に特別の話が出たりしたわけではありません...
三好十郎 「肌の匂い」
...己のためには特別の意味のあるものになつた...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...或る称呼称号を戴き紋章の上に或る特別の印をつける特権...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼等に特別の親しみある人々の中から...
柳田國男 「伊豆大島の話」
...一種特別のグロテスクな展覧会を見るようであった...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...別に歌に對して特別の憧憬や信念があるわけでなく...
若山牧水 「樹木とその葉」
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