...於爰乎(ここにおいてか)...
泉鏡花 「婦系図」
...爰(こゝ)に記(しる)すものは皆(みな)事實(じじつ)なりと...
泉鏡花 「怪談会 序」
...爰(ここ)に一件(ひとつ)の願ひあり...
巌谷小波 「こがね丸」
...爰(ここ)にはこの中の一...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...かつ更に若干の遺漏を書足(かきた)して再び爰(ここ)に収録するは二葉亭四迷(しめい)の如何(いか)なる人であるかを世に紹介するためであって...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...この一節は粤于爰曰也と爰粤于也との二節の次に見えてゐて...
内藤湖南 「爾雅の新研究」
...幹をすかして空の見える反対の方角を見ると――西か東か無論わからぬ――爰(ここ)ばかりは木が重なり合(おう)て一畝(ひとせ)程は際立(きわだ)つ薄暗さを地に印する中に池がある...
夏目漱石 「幻影の盾」
...爰を旅とは何いそぐ...
林芙美子 「旅人」
...それは即鎌倉に新に幕府が出來たが爲めに日本には爰に二つの中心が成立し...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...爰に一種の法を設けて其功名心を奬勵するの要用は明に知る可し...
福沢諭吉 「帝室論」
...人のいうなる死は爰(ここ)に...
別所梅之助 「雪の武石峠」
...これは何の罪あるをも我が見ぬことを汝等の知らんためなり』爰にイエス茨の冠冕をかむり...
北條民雄 「鬼神」
...右の千手崎(せんじゅがさき)は延暦三年四月に勝道上人(しょうどうじょうにん)が湖上で黄金の千光眼(せんこうがん)の影向(ようごう)を拝し玉ひしゆゑ爰に千手大士を創建(そうこん)し玉ひ補陀楽山千手院(ふだらくさんしんじゅいん)と名付玉ふたといふことである...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...」「爰処はどうかナ...
正岡子規 「初夢」
...故に爰に□り云々...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...無ければならぬとする理由も爰(ここ)にある...
柳田国男 「海上の道」
...また爰(ここ)にあったかと思われる...
柳田国男 「海上の道」
...たとえば山鳩は「爰へ鉄砲」と啼くと言われると...
柳田國男 「夢と文芸」
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