...彼自身のことのやうに熱心にたづねた...
芥川龍之介 「続野人生計事」
...辰子はいつも熱心にゴオグとかセザンヌとかの話をした...
芥川龍之介 「春」
...信濃の山奥の温泉に宿をとり、それからまる一年間、あの子は、降っても照っても父のお伴して山を歩きまわり、日が暮れて宿へかえっては、父の言うこと、それは芝居と思えないほど、熱心に聞いて、ふたりで何かと研究し、相談し、あしたは大丈夫だ、あしたは大丈夫だと、お互い元気をつけ合って、そうして寝て、また朝早く、山へ出かけて、ほうぼう父に引っぱりまわされ、さんざ出鱈目(でたらめ)の説明聞かされて、それでも、いちいち深くうなずいて、へとへとになって帰って来ました...
太宰治 「火の鳥」
...浜田氏を通じて熱心に申し越しておられるのです...
谷崎潤一郎 「細雪」
...エドモンド・バークによって代表されたイングランドの保守主義者がこの自由の概念を如何に熱心に攻撃したかは人の知る通りだが...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...少年達は黙って熱心に浮子を見つめ...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...熱心に勉強し出した...
豊島与志雄 「春」
...その憐れな自分の顔を熱心に見詰めたり...
夏目漱石 「道草」
...その心もその身体(からだ)と同じように丈夫に美しく育ちたいと熱心にのぞむ本能(ちから)を与えられているのだと私は思っている...
羽仁もと子 「最も楽しい事業」
...子供らしく熱心にわたしのまなざしを求めているような気がしました...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...記者が女子を教うるの必要を説く其熱心に至りては唯感服の外なし...
福沢諭吉 「女大学評論」
...「今こそつて何です? 一體何にさう急に熱心になり出したんです? 何をしようと云ふんです?」「働きますの...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...そのとき先生も出席して熱心に聴講されていた...
三木清 「西田先生のことども」
...真似の上手な手あいが熱心に見つめていたのである...
柳田国男 「こども風土記」
...鼓などという芸事をずいぶん熱心にならった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...熱心に聞いていたのは...
吉川英治 「親鸞」
...自らもその席に出て熱心にキリスト教の教義を聞き始めたのである...
和辻哲郎 「鎖国」
...ラテン語の祈祷や信仰箇条を熱心に暗誦したり...
和辻哲郎 「鎖国」
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