...現実を無視してゐました...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一五年五月号)」
...世間が二葉亭を無視して春廼舎の影法師と早呑込(はやのみこ)みしたのも万更(まんざら)無理ではなかった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...女は五郎を無視して...
梅崎春生 「幻化」
...明智は何か気せわしく会話の順序を無視して突然要件に入った...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...母堂の当惑そうな眼くばせをも無視して...
太宰治 「ろまん燈籠」
...今日の禁札は(吉見の一部では)婦人会の名に於て謝絶してあつた(私はいつもそんなものは無視して行乞するが)...
種田山頭火 「行乞記」
...他の理論を無視してよい認識などはあり得ないのだ...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...奉行所の職分を無視して居られる如く心得られまする...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...これを無視しては...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...しからばわれわれの文芸は法則を全然無視しているかというと...
夏目漱石 「無題」
...此の問題を無視して...
西田幾多郎 「世界新秩序の原理」
...物理学的約束を無視して...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...僕の意志を無視して僕を爆発させたのだらうか...
原民喜 「心願の国」
...御自身の心までも無視して冷淡な態度を取り続けられたことによって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...辞書には方言としてその重要性を無視しているが...
柳田國男 「地名の研究」
...民族の要素を無視しては...
矢部貞治 「政治学入門」
...これを無視してしまう傾きがありますが...
吉川英治 「三国志」
...いかなる聖経(しょうぎょう)も四囲の社会も無視してかかる猛悪な精神が彼の全霊を炎々と焦(や)くのだった...
吉川英治 「親鸞」
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