...着物の色は濃藍が好きです...
...彼女が来たとき、濃藍のワンピースを着ていました...
...この鉛筆は濃藍色のインクで書かれています...
...部屋の壁は濃藍色に塗られています...
...彼の眼は濃藍色で、とても美しかったです...
...遥かにたたえた濃藍の大正池の岸から...
板倉勝宣 「山と雪の日記」
...彼らは濃藍色(のうらんしょく)および黒褐色(こくかっしょく)の重い茶碗を好んだ...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...白い雲霧は丁度深い水の底に澄んでゐる眞鯉の背の如き濃藍色をした聖ヶ岳の中腹を靜に搖曳してゐる...
近松秋江 「箱根の山々」
...雨後の空がまだどんより灰白色に曇つてゐる時三千尺の聖ヶ岳は須雲川の溪谷の彼方に屏々として眞鯉の背の如き濃藍色の山膚をくつきりと浮出してゐる...
近松秋江 「箱根の山々」
...しかしその濃藍色の山頂の一点から...
外村繁 「澪標」
...何者の驕慢ぞ――この深夜一切倦怠の時薄明のわだつみの泡のやうに数夥しい侏儒のやからおのがじゝ濃藍色の影に拠り乱舞して湧き出でゝ竜眼肉の核(たね)めいたつぶら眼(まなこ)をむき出だし...
富永太郎 「深夜の道士」
...一目見ただけでたちまち全身が染まってしまいそうな華やかな濃藍の水が...
中島敦 「環礁」
...外海の濃藍色とは全然違って...
中島敦 「環礁」
...一目見ただけで忽ち全身が染まつて了ひさうな華やかな濃藍の水が...
中島敦 「環礁」
...一つ手前のオーステルリッツの停車場では構内の窓ガラスを全部濃藍色に塗つてあつた...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...濃藍の花がいつの間にか薄桃色っぽい方の花弁に自身の花弁をふれそうになっているの...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...すると濃藍の朝顔の花はその繊細ならっぱ形の花びらに不思議な生気をたたえて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
......
山之口貘 「山之口貘詩集」
...濃藍の海に住んでゐるあの常夏の地帯...
山之口貘 「私の青年時代」
...濃藍(のうらん)の夕空に...
吉川英治 「新書太閤記」
...濃藍(のうらん)な暮色のなかに星を撒(ま)いたような灯の海をなしていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...黒ずんで見ゆるその濃藍色の大きな瀬の上にあまねくこまかな小波の立ち渡つてゐるのが美しくも寂しかつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
...其處へなほ一層の濃藍色でくつきりと浮き出てゐるのが富士山であるのだ...
若山牧水 「樹木とその葉」
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