...冬にはトキジクノカクノコノミのように熟れた実が濃緑の葉かげに金色の光を放つ...
青木正児 「九年母」
...濃緑色の切り竹は高さ十二フィートで...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...波の反対側の本来の濃緑と代わる代わるあらわれたが...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...……歩くのはうれしい、水はうまい、強烈な日光、濃緑の山々、人さま/″\の姿...
種田山頭火 「行乞記」
...ブラシでもかけたかと思うようにその濃緑の色を新鮮にして午後の太陽に照らされて輝いているように思われた...
寺田寅彦 「柿の種」
...或るものは濃緑色の霧に脳漿のあひまあひまを冒されて死んでしまつたり...
富永太郎 「鳥獣剥製所」
...「濃緑に朱の斑点の入つた草の薬」だの...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...黒(くろ)と見(み)えるほどの濃緑色(のうりょくしょく)は...
新美南吉 「ごんごろ鐘」
...初めの時は廃墟の間にアカントゥスが大きな濃緑を拡げていた...
野上豊一郎 「パラティーノ」
...ビロードのやうにうつそうとした濃緑の山々が...
林芙美子 「浮雲」
...島の濃緑な色を眺めて...
林芙美子 「浮雲」
...中でも崇福寺(すうふくじ)の丹朱の一峰門が山々の濃緑から抽(ぬき)ん出て...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...夏(なつ)の濃緑(こみどり)がすんだ後(のち)の秋(あき)の林(はやし)の紅葉(もみぢ)の景色(けしき)も...
本多靜六 「森林と樹木と動物」
...久しく濃緑の美しい泡をすゝつたことがなかつた...
室生犀星 「京洛日記」
...桜葉陰濃緑満扉...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...濃緑の葉を重ねた一面のひろい芋畑の向うに...
山川方夫 「夏の葬列」
...油を塗ったような濃緑色のオリーブの葉蔭から...
横光利一 「欧洲紀行」
...人家を包む円(まろ)やかな濃緑色の団塊となった森の中に吸われて行った...
横光利一 「日輪」
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