...この霊妙な山なみのふもとの村から...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「リップ・ヴァン・ウィンクル」
...霊妙(れいみょう)な文字さえ持って来たのです...
芥川龍之介 「神神の微笑」
...宇宙の尤(もつと)も霊妙なる産物たる清浄無垢(むく)の美花あり...
石川啄木 「閑天地」
...大乗経典が仏説でないことが却(かえ)って仏教の霊妙不可思議を示すものと考えられます...
石原莞爾 「最終戦争論」
...死の憂愁に歓楽に霊妙音(れいみようおん)を生ませなば...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...彼等とは全く相離れた一種の霊妙不可思議なものの如くに思ひ込んで居たのである...
丘浅次郎 「人類の誇大狂」
...人類だけを特別霊妙なものとする妄想は打ち破られて...
丘浅次郎 「人類の誇大狂」
...話は先刻聴いた霊妙な作品のことばかりだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いい書物をゆっくり味わうときにそれから輝き出す霊妙な力を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...クリストフはパリー婦人の霊妙な優美さを思い起こしては...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼の霊妙な描写の筆に値する程のものでなければ我慢がならなかったのである...
中島敦 「光と風と夢」
...性となった・あの文字を連ねることの霊妙な欣ばしさ...
中島敦 「光と風と夢」
...はるかに複雑で霊妙な生物だけに...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...一年ほど前にも「霊妙なる心力」と云う標題に引かされてフランマリオンという人の書籍を...
夏目漱石 「思い出す事など」
...その白波の高さを指で弾くほどと規定して事象に具体性を与へ得るのは全く霊妙な直覚力によるもので...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...貴様の霊妙な力が醒めよう...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...そのあるものの暗示は霊妙そのものであった...
夢野久作 「暗黒公使」
...宗教の信仰に救われて全能者の存在を霊妙の間に意識し断乎たる歩武を進めて Im schnen, Im guten, Im ganzen, に生くべく猛進するわが理想であると言ったら...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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