...其磧以後の小説を一と通り漁り尽した私は硯友社諸君の器用な文才には敬服しても造詣(ぞうけい)の底は見え透いた気がして円朝の人情噺(ばなし)以上に動かされなかった...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...なにか盛んに書物を漁り始めた...
大阪圭吉 「死の快走船」
...彼が書物を漁りに出掛ける時には...
辰野隆 「愛書癖」
...その間を、猫と犬と鶏とが(山羊と豚だけは上って来ないが)床の上まで踏み込んで来て、走り、叫び、吠え、漁り、あるいは寝ころがっている...
中島敦 「環礁」
...古文書や墓碑銘を熱心に漁り出した...
中島敦 「セトナ皇子(仮題)」
...由来木曾の名産とうたわれている「お百草」の原料漁りなのだ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...十字屋あたりへレコードを漁りに出かけたものだ...
野村胡堂 「胡堂百話」
...女漁りに日を暮して居る罰當りの與三郎などに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...利權漁りに憂身をやつしてばかりござる! どうせ虚榮坊(みえばう)で背信的な先生がただから...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...古本漁りなどをしてゐて...
堀辰雄 「二三の追憶」
...ソフオクレイスを漁り...
牧野信一 「喜劇考」
...左程までに大なりし余の期待は君の作品を漁り行くに從つて次第々々に薄れて...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...本郷神田の古本屋を閑さへあれば漁り歩いた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...仕事と言うては元手要らずの掃溜漁り...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...物漁りなど烏滸の沙汰である...
吉川英治 「折々の記」
...そこらの町屋の棚(店)で何か買い漁りしている仲間を待ってでもいるものか...
吉川英治 「私本太平記」
...史料漁りなどもやってみている...
吉川英治 「随筆 新平家」
...明治四十三年(1910) 十八歳頻りに文学書を漁り読む...
吉川英治 「年譜」
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ああでもないこうでもない 死に損ない 着火
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