...廊下に立って渋く笑っていた...
太宰治 「正義と微笑」
...渋くはなやかに汚れた帆も...
寺田寅彦 「異郷」
...渋くる足をのろのろと運んでいたが...
徳田秋声 「足迹」
...行くのを渋くった...
徳田秋声 「足迹」
...渋くりながらも便所へも立つのであつたが...
徳田秋声 「チビの魂」
...私は雨戸の方を開けました」「そのとき確かに締っていたんだね」「桟が渋くて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...渋く唇をひき結んで纒綿(てんめん)たる思いを見せた...
久生十蘭 「川波」
...夕食はおさげになりました」笠原は渋くうなずくと...
久生十蘭 「雪間」
...その時は確かに渋くはなかつた...
牧野信一 「蔭ひなた」
...眼や鼻は硫黄の煙りで害されたように渋く充血した...
松永延造 「職工と微笑」
...渋いの渋くないのって...
水上滝太郎 「果樹」
...」梵妻は現在口の中が渋くて堪らなそうに...
水上滝太郎 「果樹」
...」「ほんとに渋くなかったら...
水上滝太郎 「果樹」
...「どう? ちっとも渋くはないわねえ...
水上滝太郎 「果樹」
...土を食い虫を食い口が渋くなったということを...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...こんどは調子が渋くなり...
山本周五郎 「雨あがる」
...枝ぶりの、尋常でつつましいのと、渋く、見飽きのしない葉の色とに、彼はひじょうな愛着を感じていた...
山本周五郎 「竹柏記」
...お粂としては銀杏(いちょう)返しか松葉くずしにでも渋く結うつもりでいたのが...
吉川英治 「江戸三国志」
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