...渋い芸も派手な芸も...
太宰治 「禁酒の心」
...私のような病人はまことに難渋いたします...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「幻想」
...渋い緑と、渋い茶と、二つの間色が映り合って、黄色人種の肌がいかにもその所を得、今更のように人目を惹く...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...主人が渋い顔をして居るので...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...例えば「音が高い」「音が低い」「柔らかい光」「渋い色」「黄な声」「声色」...
中井正一 「芸術の人間学的考察」
...」「またそんな渋いことかあ...
中原中也 「その頃の生活」
...これでも渋いものだよ...
夏目漱石 「行人」
...渋い茶などを入れてやりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こうも逢わないものか」東作は渋い茶一杯淹(い)れるでもない冷たい態度で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...渋い好みの袷(あわせ)などは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...青を思わせるやや渋いエメラルド色の四壁...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...小さな体に目立(めだた)ない渋いつくりでつつましく...
長谷川時雨 「江木欣々女史」
...渋いから興行的に何うかと思はれる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...世の中と云ふものは渋い色彩の表現を持つものなら容易に名人たることを分つてやり...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...ほのかに甘渋い味であった...
山本周五郎 「桑の木物語」
...「あのくらい渋い顔はちょっと見られないでしょう...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...渋い銀のように見えることもたまにはある...
横光利一 「欧洲紀行」
...渋い網膜(もうまく)に...
吉川英治 「治郎吉格子」
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