...森は渋い茶色と黄色につつまれ...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...唯だ自分が一般人よりも渋いもので而も高価なものを身に着けてゐるといふ誇りを感じたい為に過ぎないのであります...
石川三四郎 「農民自治の理論と実際」
...渋い意気な俗曲的の面白味であった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...さつきもお前が行つて了つたら家がせいせいするだらうつて渋い顔をしていらつしやるんですよ...
鈴木三重吉 「桑の実」
...俺は丸万からさぞかし渋い顔を見せられることだろうと思ったのに...
高見順 「いやな感じ」
...老来と共に辛いもの臭いもの苦がいもの渋いものが親しくなる...
種田山頭火 「行乞記」
...話なんかしたってつまらんといったような渋い顔をした...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...芭蕉のような渋い心境の幽玄さがなく...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...銹(さび)た渋いのどで唄の素稽古(すげいこ)をする...
長谷川時雨 「神田附木店」
...北側の間半(けんはん)の壁には坊さんの書いた寒山(かんざん)の詩の小幅が掛つて居るが極めて渋い字である...
正岡子規 「墨汁一滴」
...そういう明るさ、渋い明るさ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...渋い顔をしている積であったが...
森鴎外 「雁」
...渋い表情をしているが...
ハンス・ランド Hans Land 森鴎外訳 「冬の王」
...ちょっと渋い顔をしたが...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...「それに爺婆さし向いの山家ぐらしも退屈なものだからな」「お孫さま代りでございますか」喜右衛門はわざとのように渋い顔をした...
山本周五郎 「初蕾」
...久三郎は渋い顔をした...
山本周五郎 「花も刀も」
...安い服までも渋い色調が流行するようになったと見るべきである...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...すぐ馘(くび)になった渋い辛さの表現の仕様がないらしい...
横光利一 「夜の靴」
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