...むしろ優れた学者なのではないかと思わせるような渋い会話だったともいえる...
海野十三 「地球盗難」
...素朴な中に渋い調和があり...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...夫は渋い顔をして無言で聞き終ると...
谷崎潤一郎 「細雪」
...嫌な渋い顔をしている...
豊島与志雄 「理想の女」
...例えば「音が高い」「音が低い」「柔らかい光」「渋い色」「黄な声」「声色」...
中井正一 「芸術の人間学的考察」
...凝りに凝った渋いもんだよ」「その紐をわたしが解きましょう」「落着いてやりな」「あけて口惜しき...
中里介山 「大菩薩峠」
...「それは困りました」越後屋兼松は渋い顔をしました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...渋い身扮(みなり)と慎み深い様子をしておりますが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...面は渋いが心は甘い...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...羽織は西川という堅気で渋い着つけ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...三笠山の落ちついた姿が渋い色をして見えたりするのが...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...渋い渋いときかされていたので...
水上滝太郎 「果樹」
...人に頼んで買ってもらったのですが渋いでしょう...
村井弦斎 「食道楽」
...自分の好きな料理人がゐないのでそれきり料理屋の方を廃め、好きな茶を飲んで遊んでゐるそこの老人は、一見老齢ではあるが、きかぬ気立の、渋い、むつつりした茶人であつた...
室生犀星 「故郷を辞す」
...仔細ありげな渋い顔つきで...
山本周五郎 「季節のない街」
...「あのくらい渋い顔はちょっと見られないでしょう...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...」渋い鉱石の中に生えているかと見える幹と幹との間に瓦斯灯の光りが淡く流れ...
横光利一 「旅愁」
...渋い顔をしたいときは渋い顔をする...
吉川英治 「新書太閤記」
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