...古書はふかくご渉猟(しょうりょう)でしょうな...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「幸福のうわおいぐつ」
...同博士がいろいろシナの書物を渉猟された結果によると釁(ちぬ)るという文字は犠牲の血をもって祭典を挙行するという意味に使われた場合が多いようであるが...
寺田寅彦 「鐘に釁る」
...私の眼前のガラスの水滴の合流をいかに統計的に取り扱ったらよいかと思って諸文献を渉猟してみても結局得るところははなはだ少ないのである...
寺田寅彦 「日常身辺の物理的諸問題」
...既に革命の黙示録を渉猟したもののように思われるのだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...古書を渉猟(しょうりょう)中...
中島敦 「セトナ皇子(仮題)」
...益々渉猟するのだが...
中原中也 「よもやまの話」
...スミス等諸家の著述を渉猟(しょうりょう)致し居候(おりそうら)えども未(いま)だに発見の端緒(たんしょ)をも見出(みいだ)し得ざるは残念の至に存候(ぞんじそろ)...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...また漢籍の渉猟(しょうりょう)においても浅からざるものがあった...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...種々(いろいろ)と小説本を渉猟(しょうりょう)して...
二葉亭四迷 「平凡」
......
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...『牡丹燈籠』異装本三種は明治大正昭和の絶版文学書を一手に渉猟販布している大森の古書肆植田黄鶴堂君の好意で特に貸与してもらったもの...
正岡容 「小説 圓朝 あとがき」
...林崎(はやしざき)にあつて文庫の書を渉猟し...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...日本人のドイツ語から訳した国文を渉猟(しょうりょう)して見たが...
森鴎外 「二人の友」
...なお上古の文籍を渉猟(しょうりょう)していなければならなかった...
柳田国男 「海上の道」
...弘(ひろ)く群書を渉猟(しょうりょう)して見るまでもなく...
柳田国男 「木綿以前の事」
...本草書類や伝家の古書を渉猟(しょうりょう)して...
吉川英治 「江戸三国志」
...もっともその方の渉猟には...
吉川英治 「随筆 新平家」
...また悪霊憑きの伝説から現代医学上の実例まで多重人格に関わる全ての記録を渉猟した結果は...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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