...かかることが淡々と行なわれると思ったら大間違いである...
中井正一 「地方の青年についての報告」
...わずかばかりの恩給では食ってゆけませんので」山本さんは淡々と語る「四年前に勇退するときには後進に道をゆずる意味で...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...淡々として、へちまがあかすりになって最後のご奉公をしようと思うのに似ている...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...淡々として蔵書印が捺せるのは...
野村胡堂 「胡堂百話」
...此處に引取られて育てられました」お町の調子は淡々としてなんの抑揚(よくやう)もありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今頭に浮んで来る風景は淡々として差程神経を刺戟はしなかった...
原民喜 「透明な輪」
...淡々と高音部から...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...淡々と叙してゐる中に...
牧野信一 「月評」
...同時に八戒達が如何にも淡々として決して人の気持などを邪推することなく易々と会話を運んで行くのを...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...しかし今日私の心境はむしろ淡々としていてこんなつまらぬことは問題にしていません...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...男はべつに笑いもしないで自分も自分のパンを噛み噛み歩きそうして二人は暗くなった町中に入ったその夜は私はドロドロに疲れはてある盛り場のガードのそばの掘立小屋に泊った男が無理にさそったからではない彼はただ淡々と...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...その素朴なレアリズムにも淡々とした素直な深い蔭翳がなくはなかつた...
三好達治 「オルゴール」
...淡々と古今の武器の比較をしながら...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼らは淡々として当り前なものを作ったに過ぎない...
柳宗悦 「民藝四十年」
...淡々とした話しぶりが思いだされた...
山本周五郎 「いさましい話」
...表面、淡々と、平常の罪人に接するときのように、裃、袴を着けて、用部屋に身支度はしていたが、それだけに容易ならない自制心を努力していたにちがいない...
吉川英治 「大岡越前」
...やがて淡々と、明日にせまる死の用意の身清めについていた...
吉川英治 「私本太平記」
...淡々と一同へ打明けていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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