...その生活淡々として実に神仙に似たり...
石川啄木 「閑天地」
...しかし主人の語調は淡々として...
梅崎春生 「幻化」
...淡々として無限の味...
種田山頭火 「旅日記」
...淡々と書き進めた作品もあるけれど...
豊島与志雄 「小説集「山吹の花」後記」
...淡々として一視同仁に眼をかけるものだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...あんまりびっくりして」お栄の調子は淡々として何んの技巧もなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...淡々と事実を簡潔に記述する...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の川」
...新聞に書いてないとは変ですね」チャールズ卿が淡々と言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...園の兄は園江の不行跡を知つても全く淡々として釣に耽つてゐたが...
牧野信一 「淡雪」
...その芸風は淡々と手堅く...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...淡々としてただ事件を叙したのに案外面白いものがある...
三木清 「日記と自叙伝」
...晩年には「白湯(さゆ)」か「水」のやうに淡々とした存在になつてしまつたのかと思ふ...
三宅周太郎 「中村梅玉論」
...閉口します」淡々とした穏やかな口ぶりで...
山本周五郎 「いさましい話」
...汲田広之進が淡々と笑っているのを見ると...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...淡々と仙台へ去ってしまった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...やがて淡々と、明日にせまる死の用意の身清めについていた...
吉川英治 「私本太平記」
...どこまで淡々としたことばの調子を外(はず)さなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...あの淡々とした透明な感じが実にありがたい...
和辻哲郎 「歌集『涌井』を読む」
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